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詩のご紹介 313 こども部屋(小黒恵子詩)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今日は、月刊 こども部屋(こどものためのおとなのほん)に掲載されていた詩をご紹介します。

 月刊 こども部屋は、1959(昭和34)年頃から、株式会社 こども部屋社で発行されていた月刊誌です。タイトルには「こどものためのおとなのほん」という副題がついています。

 小黒恵子は、1960(昭和35)年頃、渋谷で喫茶店「ラ・セーヌ」を経営しています。そして、1961(昭和36)年~1967(昭和42)年は、サトウハチロー氏に師事し、詩を勉強しています。1966(昭和41)年~1971(昭和46)年頃には「月刊しぶや」「月刊渋谷手帖」「月刊渋谷」に執筆し、その後1972(昭和47)年~1976(昭和51)年頃まで「こども部屋」の巻頭に「今月の詩」として、詩を掲載しています。

 月刊 こども部屋 1972年10月号(株式会社こども部屋社/通算172号 1972年10月1日発行)の記事は、下記の通りです。

1)今月の詩……小黒恵子 
2)幼稚園はどこに決めたらよいか
  第一章 幼稚園は何をするところでしょうか
  第二章 いろいろな幼稚園とその特徴
  第三章 幼稚園を選ぶとき
   (一) どんな幼稚園が良い幼稚園か
   (ニ) 両親の育児観や家庭環境によって幼稚園を選ぶとき
   (三) よい幼稚園を見分けるためのチェックポイント
3)おたずねします・おこたえします
  マイナス一才児・リングと妊娠の関係
             中絶かどうかはお二人の考えで……長橋千代
  0歳児・お乳にしこりがあります
                放っておいて結構です……川崎憲一
  一才児・寝る前にお乳をほしがる子
                やめなければいけません……緒方安雄
  二才児・虚弱児と呼ばれて
                弱いと思いませぬ……山本高治郎
  三才児・ぜんそくにかかっています
               普通の子どもと同じように……神前章雄
  四才児・夜尿症が直りません
               あとしばらくの辛ぼうです……上村菊朗
  五才児・自分勝手なおしゃべりとします
          相づちをうちながら聞いてあげなさい……深谷和子
  六才児・三年保育の疑問
                興味をおこさせましょう……高野清純
  七才児以上・欠席がちの男の子
               先づ健康を回復しましょう……河野良和
4)こどものコツ
5)既刊案内・筆者紹介
                         小黒恵子 詩

お祭りの日に

ぼくは見た
ピンク オレンジ みどり色の
きれいな ヒヨコたち
ボール箱の なかで
体をよせあって ピイ ピイ ピイ

ありたちは 忍者のように
わたあめの きれはしを
おみこしのようにはこんでいく
祭りダイコの 音にまじって
遠くから聞こえてくる カミナリの音
雨よ降らないで
ぼくは知っている

わたあめの とけるのを
ヒヨコの色の おちるのを

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回は、「月刊誌 こども部屋」11月号(1972年)から、子ども向けの詩をご紹介します。(S)

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