詩のご紹介147 大平原のキャンバス(小黒恵子作) ~モンキーパズル~
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
小黒恵子最後の詩集となる「童謡集:モンキーパズル」では、野に咲く小さな草花や虫を歌った詩から、サバンナで繰り広げられる鳥獣の死闘の詩まで、色々な詩が含まれています。
今回は、「大平原のキャンバス」~Ⅲ~ です。
「童謡集:モンキーパズル」については、下記をご覧ください。
大平原のキャンバス
~モンキーパズル Ⅲより~
小黒恵子 作
風の匂(にお)いを 静(しず)かにかぎながら
象(ぞう)が あるく
キリンが あるく
水牛が
ジャッカルが あるく
黄色(きいろ)いほこりの 煙幕(えんまく)を立てながら
ヌーが はしる
ガゼルが はしる
ライオンが
縞馬(しまうま)が はしる
車に乗(の)った
人間も通る
獣(けもの)の道と タイヤのシュプールが
パズルのような 模様(もよう)を描(えが)いて
見渡(みわた)すかぎり はてなくひろがる
大平原の キャンパス
この詩は、「少年少女合唱のための組曲 飛べ しま馬 ー野生の大地アフリカの詩-」(小黒恵子詩/高木東六曲)の1曲目として使われている。
詩はほぼ同じだが、段落(切り方?)が少し異なるところがある。
■「飛べ しま馬」バージョン(同声3部)
大平原のキャンバス
高木東六 作曲
風の匂いを 静かにかぎながら
象が あるく
キリンが あるく
水牛が
ジャッカルが あるく
黄色いほこりの煙幕たてながら
ヌーが はしる
ガゼルが はしる
ライオンが
縞馬が はしる
車にのった 人間も通る
獣の道と タイヤのシュプールが
パズルのような 模様をえがいて
見渡すかぎりに はてなくひろがる
大平原の キャンパス
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次回は、「木の王様 バオバブ」(童謡集:モンキーパズル ~Ⅲ~)をご紹介いたします。(S)