見出し画像

詩のご紹介 329 こども部屋(小黒恵子詩)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今日は、月刊 こども部屋(こどものためのおとなのほん)に掲載されていた詩をご紹介します。

 月刊 こども部屋は、1959(昭和34)年頃から、株式会社 こども部屋社で発行されていた月刊誌です。タイトルには「こどものためのおとなのほん」という副題がついています。

 小黒恵子は、1960(昭和35)年頃、渋谷で喫茶店「ラ・セーヌ」を経営しています。そして、1961(昭和36)年~1967(昭和42)年は、サトウハチロー氏に師事し、詩を勉強しています。1966(昭和41)年~1971(昭和46)年頃には「月刊しぶや」「月刊渋谷手帖」「月刊渋谷」に執筆し、その後1972(昭和47)年~1976(昭和51)年頃まで「こども部屋」の巻頭に「今月の詩」として、詩を掲載しています。

 月刊 こども部屋 1974年2月号(株式会社こども部屋社/通算188号 1974年2月1日発行)の記事は、下記の通りです。

1)今月の詩……小黒恵子 
2)気になること その8……緒方安雄
   発疹のでるこどもの病気(三)
3)あたまの整理・こころの体操/その17……筧三智子
   こどもはヘンシンしない
4)あんな母さん・こんな子 その4……黒田芳草
   花とおもちゃ
  こどものコツ(1)(2)(3)(4)
5)おたずねします・おこたえします
  マイナス一才児・生理が少ないのですが
            心配なさることはありません……長橋千代
  〇才児・脱腸の手術は
             孔がとじれば手術不要です ……川崎憲一
  一才児・排便を痛がるのは
      牛乳を減らして食生活に気をつけましょう……山本高治郎
  二才児・布地を手離さない子
           気になさらず様子をみましょう……深谷和子
  三才児・やけどあとを治すには
            手術を急ぐ必要はありません……野波英一郎
  四才児・夜中にうなされるのは
           からだの異常はないでしょうか……河野良和
  五才児・歯肉炎を治すには
     常時口の中を汚さないように注意しましょう……落合精一
  六才児・原因不明の足のだるさ
            整形外科専門医で精密検査を……村上宝久
  七才児以上・学校で乱暴するのは
         ご両親の愛情に対する欲求不満です……高野清純
6)こどものコツ(5)(6)(7)(8)(9)
7)既刊・主論文紹介              

                       小黒恵子 詩
雪の日の 幻想

雪の夜
フリージヤの花を 一輪
熱い紅茶に 浮かべてみましょう

なぜか 聞こえてくる
汽車の音 波の音 子守唄
回転木馬の まわる音
雪は
遠い日の音を 運びます

フリージヤの 香りのなかに
こみあげてくる なつかしさ
外は雪

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回は、「月刊誌 こども部屋」3月号(1974年)から、子ども向けの詩をご紹介します。(S)

いいなと思ったら応援しよう!