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No.552 小黒恵子氏の詩-19 (鳥になった 犬のはなし)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今回は、こどものうた(日本童謡協会編)に紹介された小黒恵子氏作の詩 をご紹介します。今回は、「こどものうた」第2集となる1978(昭和53)年のご紹介です。全部で84編あります。

鳥になった 犬のはなし
                        
小黒恵子

子犬のブランは 白いムク犬
なにより玉子が だいすきで
毎日玉子をたべて 大きくなった
ブランはかわいがられて いたけれど
空とぶ鳥が うらやましかった
自由の翼に あこがれていた

ある朝ブランに 羽が生えてた
思いもかけない 変身へんしん
たのしい冒険旅行 しようと思った
ブランは小屋の屋根から はばたいて
青空たかく ぐんぐんとんだ
魔法の翼は すばらしかった

毎日ブランは 空をとんでた
あるとき玉子が 欲しくなり
知らない大きな町に まいおりてみた
ブランは羽をじまんに ひろげてた
おおぜい人が あつまってきて
ギョロ目の男が ちかずいてきた

ブランはサーカス一座の おりのなか
旅から旅へ 月日はすぎて
はるかなふるさと 夢にみてた

1978年(昭和53年)4月1日発行 こどものうた‘78  日本童謡協会年刊童謡集

  小黒恵子氏は、編集委員になっています。下記は「あとがき」です。

  「こどものうた'78」がまとまりました。日本童謡協会編集の年刊童謡集第2集です。本協会の詩人会員の自由参加によるもので、今年度は、84名が参加、84編が収められています。
 こどもたちに楽しい歌を、愛の心を育て、健康な精神を、のこころで編まれております。
 本協会の作曲家会員はもとより、こどものうたに興味を持たれる作曲家の皆さまのご協力を得て、よい歌がたくさん生まれますようにと、祈っております。
           昭和53年3月

                日本童謡協会
                「年刊童話集」編集委員
                小黒恵子、薩摩忠、高田敏子、名取吾朗

1978年(昭和53年)4月1日発行 こどものうた‘78  日本童謡協会年刊童謡集

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回も、「こどものうた」(日本童謡協会年刊童謡集)から、「詩」をご紹介します。(S)

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