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詩のご紹介 328 こども部屋(小黒恵子詩)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今日は、月刊 こども部屋(こどものためのおとなのほん)に掲載されていた詩をご紹介します。

 月刊 こども部屋は、1959(昭和34)年頃から、株式会社 こども部屋社で発行されていた月刊誌です。タイトルには「こどものためのおとなのほん」という副題がついています。

 小黒恵子は、1960(昭和35)年頃、渋谷で喫茶店「ラ・セーヌ」を経営しています。そして、1961(昭和36)年~1967(昭和42)年は、サトウハチロー氏に師事し、詩を勉強しています。1966(昭和41)年~1971(昭和46)年頃には「月刊しぶや」「月刊渋谷手帖」「月刊渋谷」に執筆し、その後1972(昭和47)年~1976(昭和51)年頃まで「こども部屋」の巻頭に「今月の詩」として、詩を掲載しています。

 月刊 こども部屋 1974年1月号(株式会社こども部屋社/通算187号 1974年1月1日発行)の記事は、下記の通りです。

1)今月の詩……小黒恵子 
2)気になること その7……緒方安雄
   発疹のでるこどもの病気(ニ)
3)あたまの整理・こころの体操/その16……筧三智子
   あかちゃんへのやきもち
4)あんな母さん・こんな子 その3……黒田芳草
   絵本
  こどものコツ(1)(2)(3)(4)
5)おたずねします・おこたえします
  マイナス一才児・早産の不安
                心理的な安定が大切……奥村裕正
  〇才児・腎孟炎の治療法は
              薬物療法をお続けなさい ……川崎憲一
  一才児・腸を丈夫にするには
               あまり神経質にならずに……山本高治郎
  二才児・仲良く遊べません
          心配せず伸び伸びとさせましょう……河野良和
  三才児・眠りたがらない子
            無理せず来年の入園を待って……深谷和子
  四才児・フェール氏病の治療は
        もう一度専門的な診察を受けましょう……上村菊朗
  五才児・白髪がふえた女の子
          お子さんとの接触が大切です……  ……高野清純
  六才児・”歯ぎしり”を治すには
             当分このまま様子をみては……落合精一
  七才児以上・運動嫌いの子には
        興味のもてる運動を楽しませるように……高野清純
6)こどものコツ(5)(6)(7)(8)(9)
7)既刊・主論文紹介              

                       小黒恵子 詩
ガラスの列車

霜柱の下に 餌を求める雀
頬をさす 北風
氷の下で じっとしてる金魚
吐く息のしろさ
けれど ―
ふくらみかけた 梅の蕾
明かるくほゝえむ 福寿草
乾してある ふとんの上に
居眠りしてる お日さま

ガラスの列車は
春に向かって 走っています

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回は、「月刊誌 こども部屋」2月号(1974年)から、子ども向けの詩をご紹介します。(S)

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