詩のご紹介260 鮭のうた(小黒恵子作)
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
今日は、小黒恵子の詩による歌曲集「うぬぼれ鏡」の中から、第9作目の「鮭のうた」(荒井哲作曲)をご紹介します。
この歌曲集は、詩と音楽の会の「新しい日本の歌」で演奏された中から、9曲を選びました。これ等はNHKラジオの、新春番組にて放送されました。
うたにはそれぞれの、その時どきの背景にある思い出があります。今あらためて遠い日を、なつかしく振りかえっています。
寒椿の美しい季節に。
小黒恵子
鮭のうた
小黒恵子作詞/荒井哲彦作曲
故郷(ふるさと)の 川が呼んでる
今 旅から帰った 鮭たちは
激しく川を さかのぼる
飛沫(しぶき)をあげて 跳ねあがる
新しい生命の 誕生のために
すべてをかけて 泳ぐ
悦びと 愛に燃えて
泳ぐ泳ぐ泳ぐ 泳ぐ鮭よ
故郷の 川はやさしい
今 はるばる戻った 鮭たちを
母なる川は 抱きしめる
命をかけて 辿りつく
新しい未来を 迎えるために
すべてをかけて 泳ぐ
澄みきった 空のしたで
泳ぐ泳ぐ泳ぐ 泳ぐ鮭よ
最後まで、お読みいただき、ありがとうございます。
次回は、少年少女合唱組曲「みなとヨコハマ 若いカモメたち」 の中より「シドモア桜」をご紹介いたします。(S)