詩のご紹介76 ビー玉の中の けしき(小黒恵子作) ~シツレイシマス
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
いよいよ、童謡集「シツレイシマス」の最後になります。
今回の詩は、「ビー玉の中の けしき」~Ⅲ おつむのチャック~ です。
「童謡集:シツレイシマス」については、下記をご覧ください。
ビー玉の中の けしき
~シツレイシマス 「Ⅲ おつむのチャック」より~
小黒恵子作
さかさに見えた ちっちゃく見えた
せいたかのっぽの シュロの木が
ハタキみたいに さがってる
つまんで見上げた ビー玉の中のけしき
アブクが見えた ブツブツ見えた
タニシやフナの ひとりごと
なかにこっそり かくれてる
クルクルまわした ビー玉の中のけしき
イビツに見えた うかんで見えた
ホッペがいやに ひろい顔
おかけみたいに ふくれてる
ニラメッコしていた ビー玉の中のけしき
まぶしく見えた 光って見えた
金魚いろに そまる雲
うすくしずかに うつしてる
夕日をのぞいた ビー玉の中のけしき
「童謡集:シツレイシマス」には、あと1篇 「もう かえって来ないんだね」という詩が掲載されています。
この詩は、小黒恵子が詩人になるきっかけとなった作品です。
「もう かえって来ないんだね」については、下記をご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次回は、「童謡集:ホラ 耳をすまして」から、詩をご紹介いたします。(S)