詩のご紹介254 風が生まれた日(小黒恵子作)
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
今日からは、小黒恵子の詩による歌曲集「うぬぼれ鏡」の中から、第1作目の「風が生まれた日」(小森昭宏作曲)をご紹介します。
この歌曲集は、詩と音楽の会の「新しい日本の歌」で演奏された中から、9曲を選びました。これ等はNHKラジオの、新春番組にて放送されました。
うたにはそれぞれの、その時どきの背景にある思い出があります。今あらためて遠い日を、なつかしく振りかえっています。
寒椿の美しい季節に。
小黒恵子
風が生まれた日
小黒恵子作詞/小森昭宏作曲
ふるさとの川から 風が生まれる
若い風は まどろむ心のなかに
さわやかな流れを おくりこむ
風が生まれた日 わたしは
みどり色の翼にのって 出発(たびだ)つ
耳をすますと
風の奏でる うた声が
遠い昔の 子守唄か --
心にやさしく とけていく
風はいつも より添って
わたしといっしょに 生きている
ふるさとの空から 夢がひろがる
未来(あす)にひらく 明かるい希望をもやし
あたらしいファイトを かきたてる
風が生まれた日 わたしは
みどり色の翼にのって 出発つ
最後まで、お読みいただき、ありがとうございます。
次回は、小黒恵子の詩による歌曲集「うぬぼれ鏡」 の中より「木の芽峠の蝶」をご紹介いたします。(S)