詩のご紹介277 花吹雪(小黒恵子作)
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
今日は、歌曲集「花ものがたり」(三木稔作曲)から、第11作目は「花吹雪」をご紹介します。
前書きには、次の様に書かれています。
花にはそれぞれの思い出があります。
そして花には物語があります。
この歌曲集《花ものがたり》の詩のなかには、私の花への思いが、織り込まれています。
歌曲集《花ものがたり》は、私にとって2回目の芸術祭参加作品です。1回目は日本ビクターの委嘱による昭和47年度の芸術祭参加作品、童謡《ハダシとハダカ》--野原のなかまたち--でした。
花は人生に彩を与えてくれる、なくてはならない美しくやさしい友達です。
花には心があります。生命があります。
私はときどき花と対話することがあります。
そのとき互いに心のベルが響きあうのを感じるのです。
この歌曲集《花ものがたりは》は、花たちに贈る私の愛の讃歌です。
三木稔先生の作曲は、それぞれの花の詩に色とりどりの、きらめく生命を与えて下さいました。14編の花々と共に深く感謝してやみません。
1996年10月16日
小黒恵子
花吹雪
小黒恵子作詞/三木稔作曲
風に散る散る
さくら らら ららら
春の舞台に 別れを告げるさくら花
幻の蝶の 踊りか
流れるような 花吹雪
白くまぶしく 乱れ飛ぶ
春は散るから 美しい
振りむかず 散る散るさくら
風に舞い舞う
さくら らら ららら
花の舞台で フィナーレ舞うかさくら花
幻の蝶の 踊りか
うつつか夢か 花吹雪
消えてひかって 乱れ飛ぶ
花のいのちは みじかくて
惜しみなく 散る散るさくら
最後まで、お読みいただき、ありがとうございます。
次回は、歌曲集「花ものがたり」 の中より「無花果の花」をご紹介いたします。(S)
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