![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127891641/rectangle_large_type_2_1de0dfd4584b5d62dbcc466019d8d657.png?width=1200)
小国郷らしい地域医療を目指して。
まちづくりにつながる全世代型ケアシステムとは?
小国公立病院では、2024年度に医療MaaSの導入を進めており、その概要については、前回お伝えしてきました。今回は、その背景にある小国公立病院が目指しているこれからの小国らしい地域医療の在り方について、ご紹介していきたいと思います。医師のひとりである片岡先生は、全世代型ケアシステムを今後の小国郷の地域医療の重要なコンセプトと位置付け、進めています。
全世代のウェルビーイングを目指す
生まれてから教育的ケアが必要な時期
子育て支援が必要な時期
メンタルヘルスが必要な時期
予防医療が必要な時期
高齢者ケアが必要な時期
認知症ケアが必要な時期
看取りケアが必要な時期
人生においては様々な世代によってケアの質が変わっていきます。それを見据えて様々な世代が協力し、それに対応したケアの在り方を追求して、ウェルビーイングな状態を目指そう!というものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1705526921774-rHKAzDG8lW.jpg?width=1200)
この全世代型ケアシステムの概念図は以下の通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1705462759090-qbrE5B39cj.jpg?width=1200)
従来の医療は、高齢化に伴い地方に行くほど高齢者向けの医療が主体となってきました。しかし、現代において医療(ケアが必要な方々)は、多世代にわたり、人生の各段階に応じたケアが必要とされています。ただし、人手不足が慢性的な地方において、そのようなアプローチが可能か疑問視されることもありますが、デジタル技術の進化により、多くの人々が個人のデバイスを持ち、そこにライフケア情報を集め、診療に活かすことが可能になります。
小国郷での取り組みでは、これらのテクノロジーを活用しながら、病院が地域に出向く形で接点を増やすことで、全世代のケアを実現する準備が始まっています。
患者の連続した体重データだけでも診断に重要!デジタルを活用した全世代型ケアの仕組みづくり
人手不足の地域医療において、デジタルの活用は都市部の医療環境よりも重要な役割を果たす可能性があります。例えば、体重情報だけでも重要な診察情報となり、これを他の医療検診や持病の情報と組み合わせることで、早期に異常を発見する手助けになります。小国公立病院では、体重データをデジタル情報として集約する実験を行っており、これにより病院に足を運ばずとも診察情報が提供され、予防ケアが可能になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1705526565380-aYvJ7r0wMR.jpg?width=1200)
人口減少が進む地方にとって、ライフラインとしても重要な位置づけともなる地域医療。その生命線を守りながら、若い世代からお年寄りまで、小国公立病院が身近な存在となり、まちの住民が相互にケアする仕組みができることで、本来の人間らしい暮らしが守られると思います。また、小国郷の多様な自然資源と人々が支え合うつながりは、多世代型ケアを推進する上で非常に重要な要素です。これからも自然資源を大切にしつつ、デジタルも活用することで、小国郷で持続可能な、豊かな生活が実現できることにつながることを目指しています。
豊かな自然資源と、お互いが支え合うつながりを持つ風土があるからこそできる小国郷でのまちづくりにつながる全世代型ケア
豊かな自然資源とお互いが支え合うつながりを持つ風土があるからこそ、小国郷での多世代型ケアが可能となります。もうひとつ、多世代型ケアシステムを語る上で重要な視点は、小国郷の豊かな自然資源です。
![](https://assets.st-note.com/img/1705526435701-Nwofu5E2kg.jpg?width=1200)
小国郷には、阿蘇山系や九重連山などの火山活動のある山々の麓に位置し、温泉や湧水をはじめ、豊富な自然資源が存在します。これらの自然資源は、長い間人々を癒し、守られてきました。この風土があったことにより、地域の文化も豊かで、穏やかな都会にはない素朴な人間関係が当たり前のように根付いています。
![](https://assets.st-note.com/img/1705526446681-G7Oa50XGJk.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1705526462208-4a2KWVhJJz.jpg?width=1200)
このような当たり前のようでありながら非常に貴重な風土資源は、これからの全世代のケアを前提とした地域医療において、大きなプラスとなる要素です。これらの自然資源を大切にしながら、デジタルも活用することで、小国郷でこれからも住み続けたい、暮らしたい持続可能な豊かな生活がまちづくりにつながる地域医療が実現できることを目指しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1705526622267-lCDn6jwrDD.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1705527047149-DgMEXuO4rv.jpg?width=1200)