職場のTPOは大丈夫?身だしなみから始めるマネジメントとは?
お客さんと打ち合わせをしているときに下記のような話がありました。
「うちの従業員に身だしなみがきちんとしていない者がいて困っている。」
このような話はどこの会社でもあり、いろいろなビジネスマンのブログを見ていると「臭いがキツイ従業員」がいることによって悩んでいる管理者の方の意見もありました。
弊社エックスラボは2020年時点で30人程度の規模ですが、身だしなみや臭いで非常に困った経験が無いように思えます。もちろん「私服OK」という社風のおかげという訳でありませんが、細かく見たときにはTPO問題はいつでも課題となってきます。
臭いや身だしなみをマネジメントするのも管理者の仕事であると思いますが、今回は「身だしなみから始めるマネジメント」についてお話していきたいと思います。
代表者、役員や役職者は特に会社の顔であると意識すべし
常に見られているという意識を持つ
会社という組織に所属する以上、外部のお客様や取引先と接点がある次のような人は、必ず自身の見た目を意識しなければなりません。
・代表取締役
・執行役員
・部長級以上の役職者
・営業などの担当スタッフ
もちろん、役職に関係なく、常に自分が見られているという意識を持つことは必要です。
しかし、役職者以上になると会社の顔というだけでなく、場合によってはプレス対応なども強いられるため、TPOなどは特に気をつけなければなりません。
非現実的ですが、ジャージで公の場に立つのはビジネスマナーとしてはあまり賢い選択とは言えません。
シワのないスーツ、派手すぎない身なりにあったデザイン、色彩効果、磨かれた革靴など、誰が見ても明らかに違和感がないように振る舞う必要があります。
一方、高そうなブランド品を身につければ言い訳もできないことは、すでに認識されていると思います。中には見栄商売というものもあるかもしれませんが、基本的に身なりや身丈に合ったものを選択していれば、明らかな違和感を感じとられることもありません。
職場や周りの人は「臭い」を感じているという意識を持つ
見た目については上記でご紹介した通りですが、「臭い」についても意識をしているでしょうか?やはり年齢を重ねると、人は汗や加齢臭と向き合って行かなければなりません。
しかし、自分自身の臭いケアをしたということでも、この問題は簡単に解決するものではありません。
同じ職場で働くメンバーや来社されるお客様が「臭い」を感じやすいケースとしては、以下のようなものがあります。
・自分自身の汗や加齢臭
・衣服のタバコの臭い
・強すぎる香水の臭い
・職場の臭い
・ゴミ箱や給湯室の臭い
・共用の冷蔵庫の中の臭い
・倉庫のカビや汚れの臭い
弊社エックスラボでは、毎週水曜日と金曜日の朝に「お掃除Day」を設けており、社員全員で机周りの整理、拭き掃除、ゴミ箱や冷蔵庫のチェック、観葉植物への水やりなどを徹底して行なっております。
もちろん、清掃員がいるオフィスビルでは環境については問題ないかもしれません。この場合は、衣服の臭いや入り口付近の清掃員の目が届きにくい場所などをチェックしてみるといいでしょう。
TPO の徹底が会社の印象を決定づける
上記では、「身だしなみ」と「臭い境」についてご紹介しました。これらを全てまとめると、TPOの徹底と捉えることができます。
ここでは、念の為にTPO(ティーピーオー)についてご紹介します。
TPO(ティーピーオー)とは、「time」(時)、「place」(所)、「occasion」(場合)を略したものであり、問題に応じた服装の使い分けのこと
を言います。
基本的に、服装に関して「場をわきまえること」全般を言う言葉です。最初に「TPO」という概念を発案して使ったのは、「VAN Jacket inc.」(株式会社ヴァンヂャケット)を創設した石津謙介氏であると言われています。
「VAN Jacket inc.」は、日本で1960年代に一世を風靡したアパレル企業・ブランドとして有名です。
参考: http://ikikatadatabase.com/archives/5070
TPOと言われると服装の話が一般的に問われますが、この際に自分自身の香りにも配慮することももちろん重要です。
例えば、プルデンシャルではTPOが社員まで浸透しており、役職者が無理に指導することなく、従業員自らが徹底してTPOを実践しています。これだけでビジネスマンとしての印象は大きく変わってくるでしょう。
ここでは、このようなTPOや職場環境をマネジメントしていく方法を弊社エックスラボの経験も交えながらご紹介していきます。
身だしなみから始めるマネジメント
・ブランド品はいらない。立場が上の人から清潔感を出す
先ほども少しご紹介しましたが、まずは経営者や管理に携わる人から身だしなみを整えていかなければなりません。身だしなみのポイントについては、他のウェブサイトでも掲載されていますが、次のようなものなどになります。
・シャツがヨレヨレではないか
・ズボンから服がはみ出ていないか
・靴が磨かれているか
・香水や消臭剤を適量で使っているか
・ネクタイが歪んでいないか
・服装自由でも取引先で恥ずかしいモノでないか
・必要以上にブランド品を押し出していないか
・パッと見て「清潔感」が出せているか
挙げればキリがありませんが、基本的には上述したTPOの意識ができていれば問題はないと思います。特に大事なのは、身だしなみのポイントの最後の「清潔感」です。
この「清潔感」は、マイナビなどの特集にある職場で意識してほしいランキングにもトップでランクインしています。これが体現できていれば、身だしなみをマネジメントする上で、自分自身が見本になれるため従業員やスタッフにも意図が伝わりやすくなります。
基準を上げることによって周りがついてくる
上述したような「自分自身が見本になる」が実践できていれば、部下は自然とついてくるようになります。
これは、後述する「ハロー効果」という心理学の応用になります。
例えば、「清潔感」のある身だしなみを実践して入れば、真似をする人が出てくると思います。
というのは、評価者(自分以外)がその人自身だけでなく、服装や行動なども見るようになるためです。その結果、真似をしたり、社内環境や基準が上がっていく成功要因となってくるのです。
身だしなみや行動(癖)については自分以外の人が評価者になるため、ポジティブな認知バイアスを生み出せるように日々の努力が必要になってきます。
ハロー効果を上手く活用する
では、ハロー効果とはどのようなものでしょうか?
ハロー効果とは、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のことで、光背効果、後光効果とも言われています。
心理学の世界では、認知バイアスと言われるものの1つです。いわゆる認知バイアスを生み出す現象がハロー効果です。
一方、これを上手く活用した「ポジティブ・ハロー効果」というものもあります。
「ポジティブ・ハロー効果」とは、「ある特定の分野の評価が高い」と感じることによって、「他の項目も高く評価する」ように感じることです。
これは、身だしなみや仕草の場合では、次のように考えることができます。
・清潔感のある服装
・周りに気遣いができる
・爽やかな香水を使っている
・芳香剤や消臭剤など職場環境への意識ができている
このようなことを実践していれば、周りの人たちは少なからず「自分たちもやらないといけない」「あの先輩や上司のようになりたい」と思うでしょう。
マネージメントとは言うより見本を作る
ここまで来ると、身だしなみをマネジメントすると言うよりは自分が見本になると思う人が出てくると思います。
これもやり方次第で、例えば自分自身の身だしなみについても評価項目を設定したり、職場環境についても基準を設定したり、アンケートを実施することによって、定量的に評価することが可能です。
このようにして、仕事面で評価項目を設定するだけでなく、組織活動として基準を設定していくことが可能になります。
最後に
ここでは当たり前のように身だしなみやTPOについてご紹介してきましたが、これらを実践することは簡単ではありません。体系を持って基準づくりをしている方は、スムーズに進められると思います。
しかし、評価制度や人事評価の型がまだ見出せていないという方は、こちらの「人事評価設計のノウハウがわかるシート」も無料ダウンロードできますので、お気軽にご活用くださいね。
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