報酬テーブルはどうやって設計する?上限と下限の設定方法と、その根拠について
OGSシニアコンサルタントの深石です。
今回は、弊社のメルマガ読者からの質問にお答えしていきます。
【質問】
「報酬テーブルをどのように設計すべきでしょうか?上限と下限の報酬額の設定方法とその根拠を知りたいです」
報酬の上限値と下限値の考え方
評価制度や報酬について決めていく際、報酬の幅(レンジ)を決めていきますが、その上限と下限をどのように決めていけばよいか、結論からお話しします。
【下限値】
新人・新入社員・未経験の人材を採用する際、最初の報酬額をどのラインからスタートするかを考え、報酬テーブルの下限値を設定します。
【上限値】
自社、その会社に所属している従業員が、最終的にどこまで報酬を得られる会社にしていくかを考え、報酬テーブルの上限値を設定します。
従業員やメンバーに対する会社側からのメッセージにもなります。
加えて、最終的には既存メンバーがどこにプロットされるかを決めていきます。
報酬の設計における3C分析の観点
報酬の設計においては、3C分析(※1)の観点が非常に重要になってきます。
※1:3C分析とは
外部環境や競合の状況から事業の成功要因を導くために用いられる分析のこと。
労働市場、採用市場は常に変化しています。外部環境が変化していれば企業側が決めた固定の報酬では採用できないケースも出てきます。
新卒の初任給や、キャリア採用の給与、同じポジションで未経験を採用する際の給与など、労働市場や採用市場、外部環境の設定を考慮してその報酬額を決めていく必要があります。
競合他社や同業他社がどのような報酬を設定しているかは、リクナビやマイナビなど、採用媒体などを見れば確認ができます。
3C分析での情報を踏まえて、自社の募集要項や採用条件を決めていきます。
そのほかの留意点
弊社エックスラボも採用している固定残業制や、多くの会社が採用している裁量労働制には留意点があります。
固定残業制には、数時間分の固定残業が含まれています。裁量労働制であれば、時間の自由度が高くなり、曖昧になります。
そうした場合には、時給換算した際、最低賃金を下回ってしまわないよう、報酬レンジの下限値を設定するように気を付けなくてはなりません。
まとめ
今回、評価制度や報酬テーブルを決めていく際の上限値、下限値の設定についてお伝えしました。
下限値は新人を採用する場合の報酬イメージ、上限値はどのくらいの報酬を得られる会社にしたいか、従業員のメッセージとして設定しましょう!
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