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海外アートニュース(2024年3月1日−15日)

ロンドンで今月初旬、印象派、近現代美術を対象とした3月の大型オークションが3大オークションハウスで開幕した。プレセールの推定総額は昨年から9.5パーセント減の3億2,100万ポンド(約606億6,000万円)となったが、対2022年の推定で記録された26パーセントの減少に比べれば市場は盛り返しつつあると言える。 アートネットでは、オークションカタログを熟読し情報源と協議することで、大変に価値のあるロットの荷主の多くを明らかにすることができた。記事内にて紹介する。-artnet


アート・バーゼルUBSレポートによると、世界の美術品売上高は2023年に4%減の650億ドルになった。報告書を執筆した経済学者のクレア・マクアンドリュー氏は下落の原因として、高金利、インフレ圧力、地政学的不安定などのさまざまな要因があり、これらすべてが特に市場の最上位層での売上の低迷に寄与したとしている。しかしこの数字は、パンデミック前の2019年の推定値である644億ドルを依然として上回っている。-ARTnews


バチカンはマウリツィオ・カテランとコリタ・ケントをヴェネツィア・ビエンナーレ・パビリオンに招待すると発表した。マウリツィオ・カテランはヴェネツィア・ビエンナーレのプレゼンテーション用に大規模な屋外インスタレーションを制作する予定だ。 教皇フランシスコは4月にバチカンパビリオンを訪問予定で、ヴェネツィア・ビエンナーレへの教皇の出席は初めてとなる。-artnet


2023年に最も検索されたアーティスト15名リストを公開。2005年の同じランキングと比較も掲載しているが、18年経った今でも登場人物はある程度の一貫性を保っています。それにもかかわらず、草間彌生、ゲルハルト・リヒター、ジョルジュ・コンドなどの現代アーティストの作品に対する市場の渇望が高まっていること、反してピエール・オーギュスト・ルノワールやエドガー・ドガのようなインプ・モッドの主力による作品への関心と供給が減少していることが明らかになっている。-artnet


コレクターのリチャード・ヘドリーンが、シアトル大学に米国の大学への寄贈としては史上最大額となる3億ドル(約445億円)規模の200点以上の美術品を含む膨大なコレクションと、新たな博物館設立のための資金として2,500万ドル(約37億円)を寄贈した。-artnet


TEFAF マーストリヒト 2024 から6つの魅力的な展示ピックアップ。珍しいローマのカメオからまばゆいばかりのドガまで、3月9日から14日まで開催された権威ある第37回見本市のトップピックをご紹介。-Galerie


フリーズLAのVIPプレビューは非常に華やかだった。アート好きで知られるレオナルド・ディカプリオやウィル・フェレル、トビー・マグワイア、ルークとオーウェン・ウィルソン兄弟を含む多数のセレブがアートのスターと邂逅、語らう姿が多数目撃された。-artnet


フリーズLAでartnewsが選ぶベストブース10選。


サンフランシスコ アート インスティチュートは有名なディエゴ リベラの壁画を非営利団体に売却したと発表。20億円の負債を抱え倒産の申請をしたサンフランシスコ アート インスティチュートは、この壁画の売却議案があったが反対派もおり難航していた。この場所に残すことを条件に購入した非営利団体とはアップル創業者スティーブ・ジョブスの妻ローレンス・パウウェル・ジョブスが運営する団体。- LA Times


フランスの著名画商ガイ・ウィルデンシュタインは脱税で有罪を言い渡された。5世代に及ぶウィルデンシュタイン ファミリーはオールドマスターから近代絵画まで著名な作品を保有し売買している。当初父ダニエルの相続税での申告資産額は$65Billion(約9.6兆円)であったが調査の結果$675Billion(約96兆円)の評価額となった。フランス当局によると綿密に計画された脱税であり、絵画の隠し場所としてキャッツキルにある核バンカー(シェルター)からNYにある使われていない消防署からバハマ諸島の島々まで。


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