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\全国各地で購入時の補助金制度が実施中!/【ゲストコラム】自転車用ヘルメット緊急事態宣言!(その6)

オートバイ用/自転車用ヘルメットのメーカーとして各シーンで頑張る「人」を通じ、ご本人によるレポートやコラムなどを掲載中。
今回は自転車ジャーナリストの浅野真則さんによる、自転車用ヘルメットを取り巻く現状レポート。ヘルメット着用の努力義務化が全世代に拡大されたにもかかわらず、着用率が伸び悩んでいる現状と、状況改善の切り札と考えられるヘルメットの購入補助制度が全国で始まっていることを紹介します。

自転車ヘルメット着用率の全国平均は?

 自転車乗車時のヘルメット着用が2023年春から全世代で努力義務となりました。これに先立って自転車の安全利用について説明する「自転車安全利用五則」も新しくなり、ヘルメット着用に関する項が「子どもはヘルメットを着用」から「ヘルメットを着用」に改められました。警察も交通安全運動期間などに自転車に乗る人にヘルメット着用を呼びかけるなどの活動を展開しています。
これらの動きを受け、スポーツバイク以外の自転車に乗る人の間でもじわじわヘルメットをかぶる人が増えているように見受けられますが、実際はどうなのでしょうか?

警察庁が2023年7月に行った最新の調査によると、自転車乗車中のヘルメット着用率は全国平均で13.5%。まだ1割ちょっとです。

少ないと思いませんか?

ちなみにヘルメット着用率のトップ5とワースト5は次の通りです。

😁トップ5▼
1 愛媛県 59.9%
2 大分県 46.3%
3 群馬県 43.8%
4 鳥取県 30.9%
5 三重県 26.5%

😢ワースト5▼
43 福島県 4.3%
44 大阪府 4.2%
45 秋田県 3.5%
46 青森県 2.5%
47 新潟県 2.4%

こうしてみると、着用率トップの愛媛県とワーストの新潟県とでは実に大きな開きがあることがわかります。
着用率上位の愛媛県では、全国に先がけて高校生にヘルメットを無償配布していますし、大分県も条例で決定後、メディアもしっかり案内し「手袋や帽子をかぶろう」というところからヘルメット着用の啓発を展開していったそうです。
やはり官民一体となった取り組みが自転車のヘルメット着用率向上には欠かせないと言えそうです。

自転車用ヘルメット購入時の補助金制度が全国で始まっている

そんな中、自転車用ヘルメット着用率向上の切り札になりそうな動きが全国各地で始まっています。ヘルメット購入時の補助金制度の創設です。

今のところ全国的な動きというよりは、県などの地方自治体単位で行われることが多いようです。
以下に主な例を紹介します。

____________________
●兵庫県「自転車ヘルメット購入応援事業」
2023年12月上旬〜令和6年2月上旬まで(予定)

兵庫県に住所がある人が安全基準を満たした自転車用ヘルメットを購入する際、1個につき最大4000円の補助(キャッシュレス決済ポイントまたはプリペイドカード給付)が受けられる。

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk15/jitensyahelmet.html

※補助対象となるのはSG、JCF、CE(※EN1078が記載されたもの)、GS、CPSCの安全基準を満たす新品の自転車用ヘルメット
※令和5年10月3日以降の購入が対象
※中古品や個人間取引などは除く。
※プレミアムつき商品券などを利用する場合は対象外

____________________
●愛知県
2021年4月〜
愛知県内に住所がある自転車事故による負傷者の割合が高い7歳以上18歳以下の児童生徒等、自転車事故による死者の割合が高い65歳以上の高齢者を対象に、安全基準を満たすヘルメット購入費用の2分の1(上限2000円)を補助する。

※補助対象となるのはSG、JCF、CE、GS、CPSCの安全基準を満たす新品の自転車用ヘルメット

●愛知県の各自治体
県とは別に、市町村単位でヘルメットの購入補助を実施している自治体もある。対象年齢は名古屋市のように幼児、児童生徒等、一般、高齢者など全世代を対象とするところのほか、児童生徒等と高齢者に限る自治体などもある。

・愛知県各自治体の実施状況一覧(PDF)
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/459384.pdf

____________________
●徳島県
2023年8月4日〜2024年3月31日
65歳以上の高齢者、高校生世代(16〜18歳)の人を対象に、安全基準を満たす新品の自転車用ヘルメット購入時にヘルメット購入額の2分の1(上限3000円)を補助する。

※補助対象となるのはSG、JCF、CE(※EN1078のみ)、GS、CPSC(※1203のみ)の安全基準を満たす新品の自転車用ヘルメット

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●東京都の区市町村による自転車乗車用ヘルメット購入補助
東京都23区や都内の市町村で、独自に購入助成事業を行っている。東京都は各区市町村に対して補助を行う(市民へ対応は各区市町村が行う)。

※補助対象となるのはSG、JCF、CE、GS、CPSCの安全基準を満たす新品の自転車用ヘルメット
※自治体ごとに期間などのルールあり

・東京都生活文化スポーツ局WEB

自治体によって補助金制度には微妙な違いも……

……というように、全国で補助金制度が始まっています。

対象者は全世代というところと、愛知県や徳島県のように児童や生徒、高齢者に限定している自治体もあるようです。

安全認証については、多くの自治体で、「SG、JCF、CE、GS、CPSCの安全基準を満たす新品の自転車用ヘルメット」と明記されており、購入を証明するレシートなどが必要になるようです。
安全認証に関しては、兵庫県はCEでも自転車用の認証であるEN1078に限ると明記されていますし、徳島県に関してはこれに加えCPSCの自転車用ヘルメットの認証1203に限ると明記しています。
ここまではっきりと明記することで、自転車用としての安全基準を満たした正真正銘の自転車用ヘルメットをかぶる人が増えることにもつながりますね!

あなたの住む町でも補助金制度があるかも?

今回の原稿を書くにあたって調べたところ、都道府県単位でヘルメットに関する補助金制度を実施しているところはまだまだ少ないようです。

とはいえ、東京のように市民への直接対応は区市町村というケースもあるので、自分の住む自治体でも自転車用ヘルメット購入に対する補助金制度が実施されているかもしれません。
WEBでチェックしてみてください!


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