「ジョーのモデルと呼ばれた男」 天才ボクサー青木勝利の生涯
一人の人生をおいかけた力作で、とても面白かった。いろいろな人生があり、何はともあれ人間味あふれた人生なのだろうと思う。
世代的に、このボクサーは、このような活字でしか僕は知らない。
ボクシングが好きで、よく関連本を読む。日本のボクシング史にちなむ本を読む場合は、必ず青木勝利のことが出てくる。今では考えられない人気があった時代の話。才能の塊だったのだが、人生はそんな簡単には上手くいかない。
この人にとってのボクシングとはなんだったのだろうか。
青木勝利のようなボクサーの存在は、他のスポーツではなかなか見られない。
逆説的だが、このような人生を歩むボクサーは、結構よく聞く話である。暴力団との関係、人生の転落等々、このような人生模様と密接な関係があるボクサーという、特殊な世界のスポーツだからこそのボクシングの魅力というのがあると思う。