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メルマガ配信を終わらせるとき

マーケティング施策って、終わらせるノウハウはあまり語られません。
やめることは、はじめることより勇気がいります。「終わらせることで悪くなったらどうしよう」って。

はじめるときは、「だめだったらやめればいい」って言えばOKみたいなところがあります。でも、現実には、「だめ」って判断するのは難しくて、自分を否定しているような気がして、見て見ぬふりをするんです。

お客様が終わらせるのって、サービス提供者側にとっては不都合ですしね(笑)
でも、プロなら「終わらせるノウハウ」まで語れるべきだなと思うんです。ですのでちょっと「メルマガ」を題材に、考えてみました。

※前提
メルマガ=企業がプロモーションのために、無料で、定期的に発行しているメール

終わらせるとき①事業をたたむことになった

どうしようもない外的要因…!
マーケティングの必要がなくなれば、終わらせるときです。
「事業をたたむ」というほどでなくても、「サービス終了」「商品が変わった」「主力商品ではなくなった」「ブランドが終わる」など、メルマガを手段としてマーケティングする対象がなくなるというのも、同じですね。

終わらせるとき②お金がなくなった

マーケティング活動予算は有限です。
予算がつかなければ終わりです…涙
(担当者さんにはがんばってほしい)

終わらせるとき③マーケティング戦略が変わった

やや②に関連するのですが、予算が有限な中で、何にどう配分するか、優先順位があります。戦略が変われば、優先順位が変わります。

たとえば…

商業施設のポイント会員制度で、イベント情報などのお知らせをメルマガで送っていた。
しかし公式LINEを立ち上げ、そちらからお知らせすることにした。
※もしくはアプリやSNSなど


Googleで「メルマガ終了のお知らせ」と検索してみると、商業施設や店舗型ビジネスに多い印象でした。

なぜなのか。
店舗が中心のビジネスでは、店舗が新規会員獲得の重要地点になるからでしょうね。
レジのPOPにあるQRコードを読み取り、LINEやSNSで「お友達登録」してもらうほうが案内しやすい。
顧客側も、メールアドレスを登録するより軽い気持ちでできます。
だから店舗型ビジネスは、メールよりLINEやSNSが中心になるんでしょうね。

一方、オンラインショップに代表されるような、Web中心のビジネスでは、メールアドレスが最も取得しやすい顧客データになります。
メールは、購買につながりやすいメディアとして重宝されることが多いです。

終わらせるとき④費用対効果がなくなった

…なのですが、これは要注意!
目標を適切に設定できていない場合や、そもそも振り返りをしていない(送りっぱなしの)場合もありそうです。

さらに、特にBtoBの場合、開封率・クリック率などの数字以外の定性的な効果も考慮しておかなければなりません。

終わらせるとき⑤担当者のやる気が無くなった

あまり聞かないですが、これもありそうです。
なんのためにやっているのか、どんな効果があるのかわからないと、やる気はなくなります…

そうならないよう、目標をはっきりさせること、効果を定義しておくことが大事です。

「だめだったらやめる」の「だめ」基準を明確にしておくことは、続ける理由をも明確にしてくれる

上記の④⑤は、もったいない終わり方です。
適切に目標を定めて、効果を見える化できていれば、違う未来があったかもしれません。
やっぱり、要件定義が大事という話に行き着きます。
「まず始める」という気概も大事ですが、それだけで長く続けられるほど甘くはありません。
走りながらでも、要件定義はしないとですね。

また、「だめだったらやめる」も、その言葉だけで終われるほど単純ではありません。

「だめ」の基準を決めていないから、やめられない。
続ける理由も、やめる理由もわからない。

逆にいうと、「だめ」の基準を明確にすれば、続ける理由がわかるということ。

「だめ」の基準という観点から要件定義をするのも、ありかもしれません。

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