目の愛護デー特集④私の黄斑円孔診断体験 〜気づきにくい初期症状〜
こんにちは。
『黄斑円孔と白内障 眼科手術体験記』の著者、小川なっちです。
10月10日の目の愛護デーまで、毎日、目に関する情報をお届けしていくシリーズの 4日目。
あなたの目の健康について、一緒に考えてみませんか?
今日は、私が黄斑円孔と診断されたときの体験をお話しします。
1,目の病気に気づいたきっかけ
最初の違和感に気づいたのは、会社で仕事をしていた時でした。
私は金融機関で働いているので、パソコンで数字をたくさん見なくてはいけません。
この日は、パソコン画面の数字がなんとなく見づらかったのです。
それ以前にも、夕方になると文字が見づらくなるのはよくあったので、
「目が疲れているのかな」
「たいしたことないだろう」
と思いました。
数字を見間違えては大変なので、画面に顔を近づけて、小さな数字を確認しながら仕事をしました。
そして、ふと思い立って、どれくらい見づらいのか確認してみたくなり、パソコンを操作する手を止めたのです。
目の検査をするときのように、片目ずつ、パソコンの文字を見てみました。
まず、右眼を手の平で隠して、左眼だけで見てみました。
やはり、数字が少しぼやけて、ハッキリと見えませんでした。
次に、左眼を手の平で隠して、右眼だけで見てみました。
すると、数字はハッキリと見えたのです!
「ああ、良かった。右眼は見えている」
安心するとともに、新たな疑問が湧きました。
「あれ? なぜ左眼だけ見づらいのかな?」
疲れているなら、見づらいのは両方のはずです。
「もしかしたら、左眼に何かが起きているのかも」
もし病気だとしたら、自覚症状をきちんと確認した方がいいと思いました。
2,最初はこんな症状でした
もう一度、左眼だけでパソコンの数字を見ました。
すると、自分が見たい文字がぼやけて、周りがゆがんでいるように見えました。
視界の真ん中に小さい穴が開いたような、液晶テレビでいうと、ドット抜けのような見え方でした。
「どういうこと???」
こんなことは初めてでした。
しかし、両目で見れば、小さな文字もはっきりと見えます。
すぐに治るかもしれないと思って、様子を見ることにしました。
3,眼科を受診して病名が分かった
そして、数日後。
目の見えにくさは変わらず、病院ぎらいの私でも、さすがに心配になってきました。
仕事帰りに自宅の近くの眼科を受診したところ、病名はすぐに分かりました。
診察室で医師から告げられた診断は「黄斑円孔」。
オウハンエンコウ?
一度では聞き取れず、聞き返しました。
「先生、もう一度お願いします、漢字でどう書くんですか?」
「オウハンは、黄色の黄、斑点の斑。エンコウは、丸い小さな穴という意味です」
初めて聞く病名に、不安と戸惑いを感じました。
「今のところ、緊急に治療が必要なわけではないので、しばらく様子をみましょう。日常生活に特に制限はありません」
4,病気の原因とハイリスク層
「あのう、先生、原因は何でしょうか? スマホには、ブルーライトカットのフィルムを貼ったほうがいいですか?」
「原因は、特にありません。まあ、加齢ですね」
医師のその一言が、今でも心に残っています。
「黄斑円孔になりやすいのは、50歳以上の女性で、近眼の人です。
ブルーライトは影響ありません。フィルムは、貼っても貼らなくても、どちらでもいいですよ」
黄斑円孔の怖さは、初期症状が軽微で気づきにくいこと。
私のように「たいしたことないかも」と放置してしまう人がいるかもしれません。
ここで、黄斑円孔になりやすい人(ハイリスク層)について、まとめておきましょう。
①50歳以上の人
多くの人は、50歳以上になる日がやってきます。
②女性
日本人のうち、半分くらいは女性です。
(男性の患者さんもいます)
➂近眼の人
私の周りでは、40代、50代のほとんどの人が近眼(近視)です。
近眼じゃない人を探す方が難しいくらいです。
つまり、特別なことをした人だけがかかる病気ではなく、
現代人は、歳をとれば、誰にでもこの病気のリスクがあるようです。
少しでも目に違和感を感じたら、すぐに眼科を受診することが大切です。
早期発見・早期治療が、視力を守る鍵となります。
5,本のご紹介
黄斑円孔になって手術を受けた私の体験記は、こちらです。
病気の発見、入院・手術、術後 2年9カ月の状況まで。
【電子書籍】と【紙の本】があります。
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明日は、黄斑円孔の治療法についてお話しします。
お楽しみに!