
78.若手の教育で
若い社員の教育をしていると、誰しもが同じ過ちでつまずきます。このことについて書きたいと思います。
人間性の見極め
ある程度勉強を進めると、実務を初めてもらうのですが、その時に必ず
「制作にどのぐらいの時間が必要か、分かった時点で教えてください」
これを伝えます。実際の業務では見積を作成しないといけないので、まずはどの程度の工数が必要なのかを導き出す必要があります。
もちろん、経験の浅い人がいきなり正確な工数を出すことは難しいと思いますので
「指定した期日に、出来上がらない」
この状況に陥ります。
遊びや趣味でやっているのであれば許されますが、仕事として行う場合、最も大切にしなければいけないことは
「自身の発言に責任を持つこと」
この意識を持つには、何度も自身の経験として学ぶ必要があります。
厳しいようですが、経験を通して学んで欲しい願いを込めて、淡々と現実を伝えることにしています。
難しい事は私も理解しているので、やんわりと
「この日までにやると言ったのなら、守れないと信頼をなくすよ」
と、伝えます。このような状況の時に、人によって次のような対応に分かれます
素直に自身の能力不足と受け取る
出来なかった理由を説明する
ここが見極めポイントとなります。以下は回答別の見極め結果です。
謙虚に現状を受け止め改善が期待できます
謙虚さよりも、自己の主張が強く、改善に時間がかかる、もしくは改善が難しい
とても、シンプルな方法なのですが、確度の高い結果が得られます。
結果として出来なかったのであれば、作業中に質問やサポートをお願いすることで、期日までに終わらせることもできたはずです。
つまり
「それを行わなかったことが、自身の問題」
と言えます。私が大切にしているマインドの一つに
「自身の周囲で起こるネガティブなことは、全て自身の責任」
があり、この考えは「自身の行動に責任を持つこと」につながっています。
謙虚さを持ち合わせていなければ、こちらが伝えたい意図を正しく汲み取ることが難しく、自身の成長を阻害します。
大切なことは
「謙虚に学ぶ姿勢」
これさえあれば、素直に今の状況を分析して、次につなげていけます。
そして、これを継続することで、正確な工数を出せるようになっていきます。
入社初期の頃は技術的な部分よりも、協調性やコミュニケーションの質、ここを重点的に観察します。
技術については、それらが円滑に出来る人であれば、自然に身につくためです。
実際にどの程度で工数を出すのかですが、大体は1日以内、1か月を超えるような作業は、3日程で出す必要があります。
但し、新しい技術を要する場合は、その調査に1週間程必要な場合もありますので、制作可能なレベルに落とし込めた時点で、工数を出します。
最近では、 ChatGPT のおかげで新しい技術でも、検証用のコードを短時間で作れる所が嬉しいですね。
失敗を恐れる
入社間もない人を見ていると、多くの人が次の思いを持っているように感じます。
効率よく進めよう
失敗しないようにしよう
迷惑をかけないようにしよう
この傾向は、現代の家庭や学校での教育と、関係があるのかもしれません。
今の若い世代は社会人になるまでに、怒られる経験をせずに育ってきた人が多いのではと思っています。つまり
「怒られることで、身につくこと」
この経験が少ないのかもしれません。もちろん、誰しも怒られたいわけではないのですが、怒られる経験の中で
理不尽を消化する能力
自身を見つめ直すこと
確認、相談の大切さ
洞察力や空気を読む力
これらが、自然と身についているのでは?と、感じることがあります。
経験として身についていると、うまくいかない時の負担はかなり変わってくると感じます。
逆にこの経験が少ない場合「失敗」や「注意される」ことで大きなストレスがかかるのだと思います。
もちろん、怒られなくとも、多くの失敗を経験していれば、自然と身についているはずですが、子供が自ら進んでチャレンジするのは、難しいですよね。
ストレスを経験することは、非常に大切で、この中で多くの気づきや学びがあり、人を成長させる大きなきっかけとなります。
なぜならば「危機感」を持つためで、人を動かす強い動機になります。
そして、これらの大切さに気が付いたとき、人として大きく成長する姿を、自身の経験としてもそうですが、目にしてきました。
この大切さが理解出来た人は、次の変化がみられます
自信をもって業務にあたれる
人を頼れるようになる
コミュニケーションの質が高まる
そして、仕事中の雰囲気が変わり、生き生きと業務をこなすように変わっていきます。
この状態になると、自立心が芽生え、以降は頻繁に目を配らずとも、自立に向けた成長のループに入っていきます。
この経験から、若い人の傾向として
「失敗を恐れる気持ちが、自身の成長の足かせ」
になっているように感じられます。
厳しい環境
感情的に怒られる必要はないのですが、失敗をした時などは、やはり正直に現状を伝えてくれる方というのは、大切な存在です。
しかし、今の環境では思ったことをそのまま伝えると「パワハラ」や、「問題発言」として扱われるため、うかつなことが言えない状況です。
そのため、今の若い人は大切なことを伝えてくれる大人に出会う機会が、極端に少ないのかもしれません。
昔は今とは異なり積極的に係わってくれる先生や身近な大人がいました。
そう考えると、寧ろ今の若い人は昔より厳しい環境ではと感じています。なぜなら、自身で気づいて改善しなければならないためです。
もしくは、同じ年代の身近な人同士で解決していかなければいけません。
しかし、経験の浅い人だけで解決しようと思うと、難しい状況も多いです。
実際に社会にでて重要なのは、知識よりもコミュニケーション能力やストレスへの耐性なのですが、その点は昔の人の方が同じ年代で比べると、長けていると感じます。
もちろん、知識面については今の若い人が有利です。ネットで情報が収集出来るためです。
年配の人はそれについていけなくて、四苦八苦する場面もありますが、そこは謙虚に若い方を見習い、学ばないといけないですね(笑)
まとめ
今の若い人は、怒ったらすぐやめる、もしくは激しく落ち込む傾向が強い、そのように聞くことが多いのですが、これは伝える側にも原因があると考えられます。
今の若い人がどのような環境で育ってきたのかを理解し、何が大切なのかを誠意をもって伝えること、これを指導者側が理解していなければ、適切な対応は出来ません。
私自身もまだまだ分からないことも多く、日々試行錯誤の中で教育に当たっています。
でも、寄り添う気もちだけは忘れずに、根気よく見守っていくこと、そして大切なことを伝え続けていきたいですね。
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