守られる花
背の高くない木が たえず吹きつける
風に揺れていた
密集して生い茂る 葉はどれも固い
枝は絡み合い 葉は厚い壁になる
たらふくになるだけの 栄養はない
太陽もいつのまにか低くなっている
守っているのだ
みずからを楯にして
覆いかぶさっているのだ
虚飾をのきなみ剥がされて
ただ守るためだけに あるのだ
自分よりはるかに 弱いもののために
風がいつ止むのか わからないままに
ここで踏ん張って 立っているのだ
ただ
花のために
花は 思いのたけをこめて
風に向かって 咲く
守るものに 応えるように
(一部、韻を踏んでみました)
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