【目印を見つけるノート】287. 八幡太郎さんとクスノキに感謝します
必要至急のお出かけにつき、外出しておりました。
今日は八幡太郎さんとクスノキさんが供をしてくださっているようなお出かけでした。
不思議です。
「必要至急」の意味するところは求職がらみの活動なのですが、外に出ると本当に感じることが多いです。
もちろん、人との接触をできる限り避けて移動するわけですが、一抹の不安は常にあります。
そして、街を見ます。
今日は日本橋と早稲田です。
後半にいくにつれゲン担ぎです。
⚫刀剣と甲冑
用事の前にまずダッシュで三井記念美術館(日本橋)に行きました。特別展『国宝の名刀 「日向正宗」と武将の美』を駆け足で見てきました。
ミュージアムショップの方に、「そんなに急がなくてもいいのに」といわれましたが😅。
見所満載なのに、駆け足ですみません。
私が目当てにしたのは水野勝成が持っていた短刀『日向正宗』と加藤清正の刀『加藤国広』でしたが、刀剣・拵え(こしらえ、刀装)の他にも絵巻や茶道具、能面、甲冑などがずらりと揃い、歴史好きの想像力をくすぐりまくる、充実した展覧会です。
水野勝成と加藤清正揃い踏みで去年小説を書きましたので、見ないわけにはいきません。
入口にはドンと『刀剣乱舞』の日向くんがいました。「日向正宗」をイケメンくんにしたわけですね。パチリ。
展示品はもちろん撮影禁止ですので、文章でいきます。
刀では重要文化財『太刀 銘国信』と『太刀 銘備州長船兼光』が非常に美しいと思いました。前者は鎌倉時代、後者は南北朝のものですが、もうこの時点で技術として完成されていると思いました。これらは武器ですが、刀工が鋼を鍛錬している姿が浮かぶように感じました。
『銘 加藤国広』(加藤清正の刀、製作が国広)は持ち主を表すような剛直な刀でした。あれを使うのは力が必要でしょう。
京都堀川の刀工が製作したようですが、朝鮮出兵のときに持参したのでしょうか。海水をかぶっても問題なく、長い転戦にも耐えうる頑丈な刀が必要だったのだろうなと思うと、感慨深いです。
『日向正宗』は2度目なので見るというより、考えながら向かい合っていました。
大垣城が開城(敗北)したとき、この短刀を持っていた人はどのような気持ちで勝成にこれを渡したのかと、そのシーンを描いていました。
「じゃ、来年福山に行きますけぇ」と心の中でつぶやくと、
「おう」という返事が聞こえたように感じました。
ファンタジーですが😅この刀は私にとってそのようなものです。
三好長慶所持の粉引(こびき)茶碗、上杉謙信所持の能面など、おもしろいものがたくさんありましたが、なぜか目についたものがありました。
八幡太郎がらみのものです。
八幡太郎は通称で、源義家がお名前です。鎌倉幕府を開いた源頼朝や室町幕府を開いた足利尊氏のご先祖さまですね。ご本人も白河天皇の時代に八面六臂の活躍をし、鬼退治(!)などエピソードの多い、強い武将です。
最初は鬼退治の絵巻を流して見ていたのですが、他にも蒔絵額があったりして、一気に戦国モードが平安時代に切り替えられてしまったのです。
そして、最後に甲冑の写し(模したもの)を見ました。
春日大社にあったものだそうですが、こちらは鎌倉から室町時代のものらしい。
そこでふっと、
「これはレプリカでよかった」となぜか思いました。本物だったら凄みが強すぎるだろう。逆にそう思うほど素晴らしいレプリカでした。
というように、平安時代に染まって展覧会を出ました。
⚫神獣の街
日本橋には洋風の神獣がいるなあと。
ライオン、ドラゴン、ガーゴイルなどと思いながら撮っておりました。
ところがどっこい、これは獅子、麒麟だということでした。へええええ👀‼️新鮮な驚き。獅子がライオンはまんまですね。
三越のライオンもちょっと寂しそう。
トピアリーのようなお花がきれいでした。
⚫すごい木の力です
そこからワープして、早稲田に行きました。
早稲田、何年ぶりかなあ。『国境なき医師団』に取材で伺ったのが最後なので……前世紀ですね。あのときは高田馬場だったか……そうするともう……学生の頃ですね。
もう、さっぱりわからなくなっていました。
時間が少しあるので、カレーを食べました。
目玉にしちゃって😅
穴八幡神社があります。
行ったことがなかったのですが、
ここは変わっていないだろうと思って行くことにしました。
何だか混んでいるような……。
お社はまだカワイイほうで、離れたところにたくさん人が並んでいるのが気になります。理由はじきに分かりました。お守りのためにみなさん並んでいるのです。
『一陽来復』という金運のお守り。冬至から節分まで分けていただけるようで、そのために例年たくさんの人がお参りするのだそうです。
私は時間もないので、それは離れて眺めるだけにしました。
それにしても、男性的なお社です。
個人的な感覚ですが、こんなに男性的なところはあまり見たことがありません。門などは朱塗りで華やかですが、中に入った途端ピシッとした空気に変わったような気がしました。
私が吸い込まれるように寄っていったのは、ご神木(おそらく)です。
滅多にない、すごいパワーを感じました。あ、ちなみに私は木が好きでよく見ていますが、木の力ってあるなと思っているのです。それ以上はわかりませんので、あしからず。
そして、すごく男性的です。
木に性別があるかはよく分かりませんが、この木は男性だと思いました。
このご神木に出会えただけで、十分でした。
と、圧倒されていましたので、自分のことはお願いしませんでした。
「諸願成就」
頭でつぶやいたのはそれだけです。
後で調べたら、穴八幡さんは八幡太郎さんに由来するお社だそうです。そして、昼に投稿したような、立派なクスノキをまた仰ぐことができました。
不思議です。
⚫なぜでしょうか
できることなら、求職活動はもう少し後にしたいなと最近は思ったりします。ただ、そういうわけにいきませんね。
「そういうわけにいかない」方々はたくさんいらっしゃいます。医療従事者の方、介護職の方などエッセンシャルワーカーの方、リモートで仕事のできない方、物流に携わる方、学生の方もそうですね。
そして、さきの投稿にも書きましたが、
受験生の方のこと、ご家族の方のことを思います。本来の試験対策のほかに、いろいろ気になったり、心配なこともあるかと思います。みなさまが安全のうちに、それぞれの力を発揮してくださるよう、心からお祈りしています。
穴八幡さんの入口にはこのような像もあります。
どうかみなさまにご運を。
諸願とはそのようなこと、もろもろです。
⚫きょうの一曲
SAM COOKE『A Change Is Gonna Come』です。
この曲は社会的な変化を念頭に置いて歌われていますが、決してそれだけではないと思うのです。
「ずいぶん時間がかかっているけれど、
知っている 変化がやってくると」
今日、感じていたことです。
これ以上の曲はないように思います。
それではまた、ごひいきに。
尾方佐羽