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【注文住宅】断熱性能について

■要点
・せやま基準(ZEH)で問題ない
・外貼り断熱や内外2重断熱は費用対効果が悪い(南関東の場合)
・基礎断熱or床断熱 ⇒ どちらでもいい
・土間断熱は絶対に必要
・夏に関しては断熱よりも日射遮蔽が大事

■UA値について
断熱性能についても、せやま基準で問題ありません。私たちの家はHEAT20のG2であるUA値0.46を(たぶん)クリアしており、せやま基準はもう少し基準が緩いので、せやま基準で問題ないと断言する根拠はありませんが、私たちの家において窓際以外では真冬に寒さを感じることはほとんどありませんでした。そのため、断熱性能の数字を追求することよりも窓のような弱点部分を補強することが重要だと感じています。実際、冬に友人や祖父母を招いた際には「床暖房を入れているの?」と言われることもありました。先に紹介したハニカムスクリーンの効果もあり、真冬でも足元までとても暖かいです。

また、私は外貼り断熱や内外2重断熱などの高性能な断熱方法については過剰だと感じます。もちろん、低コストで実現できるなら問題はありませんが、外貼り断熱の場合、追加費用が100万円を超えることもあります。そのため、費用対効果を考えると充填断熱だけで十分だと思います。

ただし、前提として私たちの家は東京都町田市の北部、多摩丘陵に位置しています。気候は八王子に非常に近く、東京23区内や神奈川県よりも寒く、群馬よりは暖かいといった特徴があります。例えば東北のような我が家よりも寒い地域では充填断熱だけでは不足することもあるでしょう。八王子には気象庁が設置したアメダスがあり、過去の気象情報なども気象庁のホームページで確認できますので、確認の上で私の情報を参考にしていただければ、より深い理解が得られると思います。

■床下の断熱
せやま基準では床断熱が「少し不足」とされていますが、私は床断熱でも全く問題ないと考えています。実際に、私たちの家は床断熱でありながら、先に述べたように非常に暖かいです。せやま基準が床断熱に対して「少し不足」と位置付けるのは、気密施工が難しいためだと思われますが、施工が正しく行われれば問題ありませんし、気密施工が適切に行われているかは現場で自ら確認することができます。現場に行くことができない場合は、気密施工後の写真を送ってもらうことでも確認ができますし、最終的に正確な施工の品質は気密測定で確認することができます。思うようなC値が出なかった際はやり直しをしてもらえるよう事前に工務店(ハウスメーカー)へ約束を取り付けましょう。これに応じて頂けないハウスメーカーや工務店とは、そもそも契約しないことを推奨します。

床断熱には、必ずこのような貫通部がありますので、ちゃんと塞げているかどうかが重要です。専用の気密テープや発泡ウレタンなどで穴を塞ぐことが求められます。

■玄関土間の断熱
多くのハウスメーカーや工務店では、玄関土間に断熱材を入れていないことが一般的です。しかし、私は玄関土間に断熱材を入れることを強く推奨します。厚みがあればあるほど断熱性能が高まりますが、玄関が狭くなることもあるため、バランスを考慮する必要があります。ただし、たとえ2〜3cmの厚みであっても、断熱材を入れるかどうかで大きな差が生じます。コンクリートには一般的な断熱材の40倍ほど熱を通す特性があるからです。

私たちの家では玄関土間に断熱材を入れていなかったため、真冬の玄関の温度はリビングよりも3〜4℃低く、寒いです。また、玄関にあるトイレも寒くなってしまいました。この点は我が家における後悔ポイントの1つです。多くのハウスメーカーや工務店では、玄関土間に断熱材を入れることに反対する傾向がありますので、施工前に必ず確認しましょう。

土間の冷たさイコール玄関の寒さですので、他の部屋と玄関との温度差を抑えるには、土間の冷たさを防止することが重要です。

■夏の暑さ対策
屋根断熱や天井断熱は、夏の暑さ対策において重要な役割を果たします。これらの断熱材をせやま基準に準拠して施工することで必要な断熱性能を得ることができます。ただし、断熱性能以上に日射遮蔽が重要な要素です。窓から射し込む太陽光は、ストーブのように高い熱量を持っており、室内の床や壁からの輻射熱によって不快な環境を作り出します。エアコンで室温を下げても、太陽の光が強く当たる場合は、暑さを感じる不快な環境となってしまいます。したがって、日射遮蔽を適切に設計することが、快適な住環境を実現するためには欠かせない要素となります。記事のテーマである断熱性能とは異なる点ですが、別の記事で改めて詳しく説明したいと思います。

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