妊娠糖尿病と血糖値と私
先月娘を出産しました。
退院して2週間が経ったところです。
妊娠・出産を経て感じたこと、書き残したいことは色々あるのですが、まずは私が妊娠中期に罹患してしまった「妊娠糖尿病」について書き残しておきたいと思います。
本当に、きつかった…w
妊娠中期の血液検査
妊娠中期での採血で、血糖値が引っかかってしまいました。2月半ばのことでした。
それまで悪阻など大きなトラブルのなかった妊婦生活に突如として現れた「妊娠糖尿病」の存在…
「数値的にギリギリなんだけど、一応検査しておく?」という主治医に従って、翌週血糖値の検査を受けました。
検査は、食前で採血&甘いサイダーのようなものを飲んで1時間後採血&そのまた1時間後に採血という採血祭り。
結果、食前血糖だけアウトという結果になり、妊娠糖尿病であることが確定してしまいました。
妊娠糖尿病になると、胎児が大きくなりすぎてしまったり、出産時に赤ちゃんが低血糖になってしまったり、もっと危ないリスクがあったりするようで、一気に怖くなりました。
妊娠糖尿病になってしまうのに体型は関係ないよと言うものの、私の場合は高齢&肥満&食事への気の使わなさの3点セットで、さもありあん、と言ったところでした。
セルフ血糖測定スタート
その日から、食後の血糖値を毎日測ることになってしまいました。
病院で、血糖測定器をもらいました。レンタルなのかな?と思ったら、保険適用で購入でした。「一生使えますよ!」と言われたけど、やった〜とはならないw
ペン型の針で指先を指して、ゴマ粒くらいの血を出したらセンサーで吸い取ると、血糖値が表示される仕組みです。
最初のひと刺しは病院で看護師さんに教えてもらいながら恐る恐るでした。痛いんだろうなあとビクビクしながら刺したけど、思いのほか痛くない!!
計測した血糖値は、専用のノートに記載して検診の度に先生に見てもらいます。
主治医からは特に目標数値なども伝えられず、とりあえず測るだけ測ればいいのかな?と軽く考えていました。
一応ネットで調べたところ「120以下が正常」と書いていたので、超えてしまったものについては○をつけておきました。
この時は超えてもあんまり気にしてなかったです。だって特に何も言われてないし…
まさかのダメ出し
2週間計測したノートを見るなり、主治医がため息混じりで
「ダメだねえ〜」
と…
食後血糖は120以下に抑えたいんだよねえ、と、その時初めて基準値を伝えられました!
いや、先に言ってくれよ!なんでこっちがネットで調べて自主的にやってるのに放置なんだよ!
「このまま下がらないとインスリン導入になるけど、そうなったらこの病院じゃ産めないから」
と脅される始末。
もう、怒った!絶対下げる!血糖値!
怒涛の運動期間スタート
インスリンを導入すれば数値を調整できるようになるというメリットはあるんだろうけど、どうしても今の産院で産みたい私(めっちゃ費用安いから…)。
血糖値を下げるには食後の運動が大事とインターネットで学んだ私は、とにかく食後に動きました。1日のスケジュールはこんな感じ。
最初はマタニティビクスとかマタニティヨガとかをYouTubeで探してやってたけど、パラパラが一番疲れるし何より楽しかったので!
中学の時に擦り切れるほど見てたVHSが公式のつべに上がってる最高の時代。
運動をするとその分血糖値が下がることを実感し、しばらく続けていたのですが、そんなチート(というわけでもないんだけどさ)も妊娠後期になると効かなくなって来てしまい…
120を超えたときは追加で1回パラパラを踊って測り直すなどしていましたw(これは完全にチートですね)
え、もっと早く言ってよ!
どんなに動いても120前後になることが多くなり、不安な気持ちのまま次の検診へ。
なかなか下がらない数値を見た主治医、
「栄養士に食事の指導もしてもらったんでしょ?」
「え、してもらってませんけど…!」
「そうなの?じゃあ予約入れておくね」
おーい!どこまで適当なんだよー!
もっと早く指導してくれや〜!
というわけで、数日後に栄養士さんとの面談を入れてもらいました…
6分食スタート
栄養士さんと1時間近く面談し、食事についてアドバイスを受けました。
何を何g食べるといいのか、細かく指導していただきました。
栄養士さんは主治医とは前の職場でも一緒の長い付き合いだそうで、めっちゃ愚痴っておきましたw
アドバイスでもらった資料は冷蔵庫に貼ってなるべく遵守しようとしていました。
が、この通りに食べると超えちゃうんだよね…
「カロリーは摂らなければいけないが、糖質の摂りすぎは血糖値が上がる」という詰み。ジレンマ。無理ゲー。
3食よりも同じ量を6分割で食べたほうが血糖値の上昇が緩やかになると教えてもらったので、そうすることにしました。
が、これがまたきつかった…1日中食事のことを考えることになりました。
私が自分なりに模索した結果、運動なしで血糖値が120を超えない限界は、1食につき糖質20gというほぼ「エサ」レベルの食事量でした。
そうするとカロリーは1日で1,000〜1,200kcal程度しか取れず、一時期ケトンも出てしまいました。
食事は毎食写真を撮って血糖値と共にTwitterのマタニティアカウントにUPしていました。
妊糖のフォロワーさんも増え、参考にさせてもらったり、時には私がアドバイスをしたりしていました。一緒に闘う仲間感が強く、本当に支えられました。
低糖質の食材、市販品には相当詳しくなったと思います。
こんな生活を続けていると、みるみる体重は落ちていきます。
低糖質生活を始めて1ヶ月くらい経過したところで、妊娠前よりも体重が減るという結果に。(そもそも肥満なのでそれでも重いのですが)
ロカボ生活のすごさを身をもって実感しました。
ついに臨月
いつ転院になるか分からない不安で胸が押しつぶされそうな日々でしたが、ようやく主治医から「血糖大丈夫そうだね」の一言がもらえました。
ただ、「よっぽどいい栄養指導受けたんだね」という、最後まで私の努力を認めない姿勢にはマジで腹が立ちましたw
とはいえ危機感を与えてくれたことには感謝したいと思います。
何くそ精神がなかったらきっとここまで頑張れなかったと思う…
胎盤を見たい
予定日の5日前、朝突然の破水から入院になりました。
「バースプラン用意してます?」と言われ、何も考えていなかった私はその場で走り書きをしました。
「胎盤を見たい」
私のインスリン分泌を邪魔した憎っくき胎盤をこの目で見てやりたい!と思い、真っ先に書きました。
そのためにも生きて帰らねばならなかった…
胎盤は思った以上に大きくて、焼く前の焼肉って感じでした。
これでもう辛い日々とはおさらばだ!と、分娩台に横たわりながらとても清々しい気持ちになりました。
出産後の血糖値
出産後4日目に、血糖測定を行ってもらいました。
結果はオールクリア!
妊娠中では考えられないくらいの量(ご飯の量も3倍くらい)の病院食を食べても大丈夫だった…!かなり感動しました。
とはいえ妊娠糖尿病になった人は、糖尿病になるリスクがかなり高いようなので、たまに自分で血糖を測ってコントロールしていきたいなと思っています。(測定器買取でよかったネ!!)
ありがとう妊娠糖尿病
そんなこんなで妊娠糖尿病と闘った3ヶ月が終わりました。
ダイエットは頑張れないのに、病気と言われた途端やれるんかい、という謎の情けなさもこみ上げあげましたが、母親が
「妊娠出産は体の悪いところを持ってってくれるんだよ」
と言っていて、その通りだなと思いました。
今回の妊娠・妊糖罹患がなければ、自分の体型や食生活、運動量など何も気にすることなく、生活習慣病まっしぐらだったと思います。
今回きっと赤ちゃんが私に「そのままじゃヤベーよ!」って教えてくれたんですね!
この経験を無駄にせず、健康第一で子育てしていきたいなと思います!
ありがとう、そしてさようなら、妊娠糖尿病!