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埼玉県八潮市の道路陥没事故は「回避可能な人災」じゃないかなと思う。

埼玉県八潮市で発生した下水道管の損傷による道路の陥没事故。
ユニックトラックごと運転手が穴に落ち、未だに行方不明という痛ましい事態になっています。
このようなインフラ事故が発生すると、メディアは騒ぎ立てますが、本質的な議論はなかなか進みません。

しかし、この未来が来ることを、少なくとも20年前には警鐘を鳴らしていた人がいました。それが、私が東洋大学大学院公民連携専攻でお世話になった根本祐二先生です。先生が約20年前に書かれた『朽ちるインフラ』では、日本全国のインフラがメンテナンスされなければ、まさにこうした危機的状況になると明言されていました。

本書では、日本のインフラ老朽化が進行する背景として、以下の2つの対象を指摘しています。

  1. 戦後の高度成長期に整備されたインフラの老朽化

  2. 自治体が維持管理を行う公共施設の管理不全

八潮市の陥没事故は、この両方の問題が合わさった結果と言えます。


『朽ちるインフラ』が警告していたこと

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