あの時の私
不倫された人はサレ妻、サレ夫と呼いう名称があるのは知っていますか?
わざわざ現実社会で名乗る人はいないと思いますが、SNS社会ではタグで検索しやすいし、仲間意識が芽生えやすいですよね。
私は積極的にこういう投稿を見てしまうと、また違うパターンの不倫をありありと目の当たりにして落ち込んでしまったり、「サレ妻でも夫婦関係がうまくいく方法」なる投稿を見ているようで見ていませんでした。
最近、田村淳さんがご自身のyoutubeで
不倫している人、不倫された人からリアルなお話を聞く「不倫さんいらっしゃ~い」という投稿を何個か見ました。
その中で「サレラリ」「シタラリ」という言葉を聞きました。
有名な言葉なのかもしれませんが、私は初めて聞きました。
旦那さんが、何もないと思いながら奥様のメールをこっそり見ていたら
本当にイチャイチャした内容が出てきてしまい見るのをやめられず
サレラリ状態に陥っていたという内容から始まりました。
(お子様がいらっしゃるご家庭で、親権についてもとても興味深い内容も語られていたので良かったら見てください)
サレラリは恐らくサレた側がラリってるからの造語だとは思いましたが
妙に気になって調べたら
【自分を見失ってしまい正常な判断が出来なくなり
まるで今までの自分とは別人のような状態になってしまうこと。
心の奥底では本当は許せないと思っているのに、
その怒りに蓋をして相手に尽くすことも。
どうすればこれ以上自分が傷付かないのかという不安と、
1人になりたくないという恐怖を抱え自己防衛に走ること。】
▶不倫される前よりもパートナーが好きになる
▶パートナーに強く依存するようになる
▶パートナーを受け入れ愛されようとする
▶急にパニック状態になり涙があふれる
▶無理矢理に笑顔を作って過ごす
だそうです。
私これ、めちゃくちゃ当てはまりました。
無理に笑顔を作って過ごさなければという素敵な妻ではありませんでしたが、私は毎日あなたの不倫に脳内を浸食されていましたので、楽しく過ごせている時でも忘れたことはありませんでした。
不倫される前よりも好きになったというよりは、依存と執着の塊になっていました。
もちろん私は自分の為に、
友達と遊びに行ったり、愚痴言わせてもらったり、趣味に没頭したりする時間も作りましたが、今この時間も不倫しているんじゃないかが頭から離れることはありませんでした。
何なら、彼が入院した時ですら看護師さんと不倫するんじゃないかと
いそいそお見舞いに行っていました。
異常ですよね、、私も今は異常なのが分かります。
依存からの妄想が強かったのは、私個人の特性にもよるところが大きいとは思いますが…。
でもサレた側は忘れられないのです。
お金も漫画も貸した側は忘れません。
今どこにいるのか、電話に出ない理由は何なのか
問い詰めるのに理由を言われても信じられない。
でも問い詰めずにはいられない。
レシートを確認せずにはいられない。
今日は言うのやめよう、早く寝て忘れよう。
また帰って来ない。。
その繰り返しで本当に頭がおかしくなっていたと思います。
不倫されたことがアイデンティティーになって、憑りつかれていました。
そうさせたのは彼なのに何で私がこんな思いしなければいけないのか、
何で結局私が悪者みたいになるのかと思っていました。
何年も幾度となく繰り広げられた喧嘩の後
彼には「いい加減、過去ばっかり見てないで前むこうよ」と言われました。
一緒にいることを選ぶなら彼の言うことが正解でした。
結局、私は彼といた6年間のほとんどの時間、
自分のことも彼のことも考えずに
不倫された女として生きていました。
今も私の脳内にこびりついて離れない沢山の不倫の証拠は何のために集めていたのでしょう。
データを消しても記憶からはなかなか消えてくれません。
旦那の周りの人たちにも、束縛の激しい鬼嫁で大変だなと笑われて悔しかったです。
これだけ不倫されても、気持ちを切り替えられない私はおかしい人間なんだと思いました。
「サレラリ」そういう名前がつけば肯定されるような雰囲気になるのもおかしな話ですが、そうだったんだと思ったら少しホッとしてしまいました。
周りは上手くいっている夫婦だらけのように見えるし、
自分のことは上手くやれなかったんだって思いやすいけど
きっと皆そうですよね。
シタとかサレたとかじゃなく、1人の人間として生きたいと思いました。