「ことば と え の4人」 03 〜 穂村さんと坂巻さん 〜
2023.07.08
実は坂巻さんは、何度かOFSの企画でモデルをお願いしたり、イベントスタッフとしてお手伝いしてもらったりと、長いお付き合いがありました。前からずっと絵を描き続けていらして、いつかOFSでも展示をしようね、と言っていたのが、今回このような形で叶う事に。
穂村さんとは面識がなかったのですが、もう1組の歌人、伊藤紺さんから坂巻さんと相性ぴったりに感じる作家さんとして候補にあげていただいたり、坂巻さん自身も穂村さんのファンであったことから、あーしたりこーしたりして(割愛)コンタクトする機会を得、ダメ元でお願いしたところ、何と快く承諾していただきました。
穂村さんとの最初の打ち合わせは、私も坂巻さんも緊張をしていて、ただ「この企画に参加することを面白いと思ってもらいたい!」という気持ちばかりで、いきなり写真をバシバシ撮ったりすることなんて勿論できず….
「折角のコラボレーションなら、お互いの対話からや、OFS周辺の街の様子を汲み取った作品が良いと思う」と提案くださったのは穂村さんでした。
穂村さんが話してくださるエピソード、というか穂村さんの視点を通して語られるエピソードが面白くて、私はコーディネーターという立場なのに、つい、話に割って入ってしまうことしばしば。
美味しいお店や、可愛い雑貨屋さんとかではなくて、日常に溶け込んでいる、気をつけていないと見過ごしてしまうような景色の中にパラレルワールドが潜んでいるかもしれなくて、それを探すのが宝物探しのようで楽しい。
毎回楽しい打ち合わせだったけど、目指す世界観について、穂村さんが仰って、私が大切にノートに書き留めたメモ。
「ふんわりした世界観ではなく、具体的かつ小さな世界観で、フックがある。リアルな感覚の中で生まれている微妙な世界観のズレ。その中での面白さを狙うが、面白さを生むことに走りすぎない。ピリッとした緊張感が必要。」
それまで柔らかな口調でお話しされていた穂村さんが、この時はピッと視点を定め、言い切った時の空気を思い出します。
会場では涙を飲んでZINEに抜粋できなかった漫画の原画も見られますし、「すやぴ」はOFS のonline shopでも購入できます。
そして、来週月曜日18:30〜は作家4人のクロストーク(insta live)です。
ことば と え の 4 人
穂村弘 × 坂巻弓華 / 伊藤紺 × 脇田あすか
会期:2023.6.30(金)〜 2023.7.30(日)
会場:OFS GALLERY
open:12:00〜20:00 (最終日は18時まで)
close:火・水