今月のイチオシnoteクリエーター(2018年9月)
毎月末に勝手に表彰しているこのnoteも3個目になりました。先月の方はライター/キュレーターの角尾 舞さん。その前はライター/編集者の田中裕子さんでした。
もう気づけば秋の風、明日から10月です。今年も残り3ヶ月ですね。あぁ、やり残しがたくさん。。。
そんな今年のおすすめnoteクリエーター枠も9月、10月、11月と12月の残り4人。9月のおすすめnoteクリエーターはこの方!
《教養のエチュード》編集長*もの書きの嶋津亮太さんです!
おめでとうございます!1000円サポート入れておきますので、ぜひおもしろい使い方をしてnoteを書いてください。
3人目にして初の男性を選出。とはいえまたまた物書きのプロの方ですね。やはりプロ勢強し。。。
嶋津さんは単純に物書きとしての腕が良いだけでなく、バーテンダーとしてカウンターにも立たれていて、食から歴史や文化まで幅広い分野をカバーされています。
また、大きな決め手になったのはご自身の闘病生活などの過去と向き合うnoteを書かれていたり、そこにある生々しいまでの温度感。
主な選出理由は・・・
【イチオシ!オススメ理由】
・洗練されて知性を感じる文体
・ラジオパーソナリティの職能と人選の幅広さ
・弱さの中に感じる強さ
・現代の文豪感
洗練されて知性を感じる文体
嶋津さんの文章には静けさの中に知性がにじみ出ているんですよね。なんていうんでしょう、品があるというか、凛々しいというか。
まさしくカウンターの中でネクタイを締めてビシッと立っている姿が浮かぶイメーージです。
お会いしたことないのに、なんだかそんな姿が思い浮かぶ、洗練された語り口が知的欲求を満たしてくれます。
ラジオパーソナリティの職能と人選の幅広さ
ちょっと前に◯◯=◯◯論、という例え方で現代の活躍する人を歴史上の人物に対比させて紐解いてみる連載をされています。
この人選もすごいのですが、見方がとてもおもしろい。
茶道や古典芸術の流れの祖とも言える偉人たちへ例えるには、歴史への経緯と理解が必要です。嶋津さんの経歴を存じ上げませんが、きっとかなり歴史や文化を勉強されている方かと思います。
その知識や教養の厚みが、人を例える際にも活きてくる。教養がなぜ必要で、どう役に立つのかを体現されている方です。
弱さの中に感じる強さ
一見すると知的教養マシーンのようなストイックな強さを感じるのですが、ところどころで死生観や闘病の話など、命に絡んだ生々しい話が出てきます。
表裏一体のその弱さや苦しみが、きっと厚みのある教養や知性を支えているんだと、そう感じたことでより一層前述の知性に輝きを感じます。
強そうな人、完璧そうな人の中にある弱さや傷は、時としてより魅力を増すきっかけにもなるんですね。
現代の文豪感
総じて、嶋津さんからは現代の文豪感を感じるのです。それは嶋津さんの生い立ちなのか、それともモノクロなプロフィール写真で本を開かれているその姿からなのか。。。
品のある切り口に鋭い論評、でもちょっと暖かい目線というか優しさを感じるのは、痛みや苦しみを抱えてきた人だからこそなのかもしれません。
ナイーブな感性があってこその表現をされているのかもしれないのですが、思いつめすぎず、今後も溢れ出る教養を伝搬していってください!
そんな嶋津さんのnoteから、僕のオススメはこちら。
日本の美意識を軸にした芸術文化論。これ、読みやすいので全デザイナーは読んだ方がいいやつです。
「広めるために必要なことは、簡略化すること」これは1つの真理です。文字の話に見えてコミュニケーションと文化論という深さがすばらしい。
僕の大好物の「お酒と文学」の話。そして歴史上の流れから大局観を得ることについて書かれています。年号の暗記ゲームではなく、人と人の営みとしての歴史をちゃんと学ぼう、という気持ちになります。
これ読んだ時にめっちゃ心配になったヤツなのですが、これ以降から嶋津さんのnoteを見る目が少し変わりました。抱えている痛みや苦しみはわかりません、でも乗り越えてぜひ書き続けて欲しい。
いちばん最近のnote、過去の闘病生活のお話。想像していた以上に壮絶な体験でした。そして、その痛みであり弱さこそが、自身の強さに繋がるというお話。苦しみを抱える全ての人に読んでほしい。
そんなわけで、今月のイチオシnoteクリエーターは嶋津さんでした!嶋津さんのnote、過去のもそこそこ量がありますが、ちょっと薄暗い品のいい喫茶店の窓辺で濃いめのコーヒーをすするような、そんな雰囲気に浸れる良作揃いです。
冷たい雨の降る9月末、ちょっとのんびりと誰かのnoteをさかのぼって読んでみるのもいいかもしれませんね。
読んでいただいてありがとうございます。
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