美意識とは何なのか?
あいかわらず仕事が縦横無尽に走り回っていて、なかなか余裕がない。師走の「し」って、実は仕事の「し」なんじゃないのか?仕事が追いかけ回してくるから、シワスなんじゃ?なんて事を考えるくらい追いかけられている。
そんなこんなでバタバタしていて更新が不定期なんだけれど、その中の肝いり案件である木更津のパン屋さんがもうじきOPENする。
店名はcasse-tete。これでカステット、と読む。フランス語のパズルという意味だ。
オーナーの國吉さんとはかれこれ3年前ほどに知り合い、出店候補地を探したり計画がポシャったりまた始まったりなんだりで、ついにお店ができる。素直に嬉しく、そして彼のパンが世の中にどうハマっていくのか楽しみでもある。
今回は僕は店舗の出店候補地リサーチから店舗設計に始まり、ロゴデザインやショップカードのデザイン、クラウドファウンディング用にテキスト監修やリターン設計のアシスト、そしてプレス用のヴィジュアル作りまで色々と関わっている。
大量のパンを預かって、ひとりで並べてスタイリングをして撮影までした。カゴやらカッティングボードやらはフードスタイリストの妻の私物を拝借した。もつべきものはプロワイフだ。
ほぼ1日でプレス用のヴィジュアルは撮り終えた。
最終形のゴールイメージが頭の中にあるから、それを取り出して擦り合わせる感じに近い。ラフも絵コンテもほぼなしで、脳内からの撮って出し。
とはいえ、パンの小麦粉の白さを映えさせるなら濃い色味の背景がいいだろう...しかも黒板色はありきたりだからあえて少し知的で品のあるネイビーを...とか、中央にロゴを入れるためにウッドボードやカゴでパズルのように周囲を組みたい...など、全て理由があってやっている。
そして、こうした細かい部分を判断するときに「なにがいいのか?」を決める力こそ、美意識なんだろうなとふと思った。
真上からのアングルではなく、あえて斜めに振ったレイアウト。円形のボウルをサイズと素材違いで3個まんなかに置いて、その中にさらに円形の卵の黄身を落とす。そして横に3個の卵を並べる。
円形の構成に対して線の要素となる麺棒や泡立て器、木ベラなどを縦横のグリッド状に。粗い部分と、細かい部分のバランスをみる。
そして、調理道具の持つ機能美や人為的な美しさに、卵やレモンの砂糖漬けなどの自然由来の美しさを合わせていく。
レイアウトに手間取ったことで日が暮れ始めて、影がすこし長くなり逆に絵面に深みが出た。
影が濃くなったのはまぐれ当たりだけど、運の良さもチカラのひとつだ。
結果はまだこれからクラウドファウンディングを始めないとわからないけれど、手応えは感じた。目を引くヴィジュアル作りはできたんじゃないかと思っている。
「美味しそう」と思う要素がある。そして、美味しいや美しいと思う理由を毎回こまかく考えて分析・分解してストックしていく。
その積み重ねが「なにがいいのか?」を決めるチカラ=美意識となり、それが自分の仕事や生き方にあらわれるのかもしれない。
そんなわけで、現時点での僕の美意識をモリモリと詰め込んだパン屋さんがもうすぐ木更津にOPENします。
遠くて行けない方のために、クラウドファウンディングではパンのリターンや定期便なども用意してもらいました。
ぜひこの美味しいパンを食べて分析・分解して、みなさんの美意識の糧にしていただければ嬉しいです。来週クラファン始まったらまた告知をさせてください。
それではみなさん、よい師走を。
ご興味を持たれたら、上記の國吉さんのnoteもぜひ読んで見てください。
僕が応援したいと思っている理由が、きっとわかってもらえるハズ。
美味しいパンを食べてみたい人はぜひ!
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+お知らせ+
12月18日(水曜日)AM8:00〜いよいよクラウドファンディングの募集が始まります!遠方で買いに行けないという方にもパンをお届けしますので、気になっている方はぜひどうぞ!