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【月の子どもと星の子守唄】第4回 身体を温めること
助産師しほさんによる「月の子どもと星の子守唄」
第4回は前回から引き続き「身体を温めることについて」。
記事の最後にしほさんからのお知らせがあります!
ぜひ最後まで楽しんでください。
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こんにちは、助産師のなかつかしほです。
日が落ちる時間がはやくなり、朝晩がとても涼しくなってきました。
日中との寒暖差に体調を崩しやすい時ですがお元気でしょうか?
私は8月の暑さが和らぎ今はいろいろ動き出しています。
よく動きよく遊ぶようになりました。
遊ぶと言っても自然相手の遊びが楽しいです。
第3回より妊産婦さんやママ、全ての女性に大切な身体作りについて書かせていただいています。
心と身体はつながっているので無理に頑張って心を変えようとするよりも身体を整えましょうとお伝しました。
身体を温めること
良い睡眠をとること
美味しいご飯を食べること
と大切なことを書きましたが、一つ一つについてお伝えしたいと思います。
免疫力
前回の最後の方に「身体を温めると免疫力が上がります。」と、ざっくりお話ししました。
なぜ免疫力が上がるのか調べた方はいますか?いらっしゃったら嬉しい!
知らない方は参考にしてくださいね。
一般的にウィルスの侵入はどこからが多いでしょうか?
傷口があればそこからの侵入もありますが、皆さんが感染予防として手洗いうがいマスクをされているように、口や鼻からの侵入が多いです。
また、食べものであれば胃に入り腸に届きます。
そのようなウィルスや細菌が侵入しやすい場所、いわゆる粘膜にはウィルスや細菌の侵入を防ぐために免疫性物質の免疫グロブリンA(以下IgA)が働いています。
とても優秀ですが、産まれたばかりの赤ちゃんにはまだIgAを生産する機能が弱いです。
そこでIgAが多量に含まれている母乳(特に初乳はたくさん!)をあげると免疫力がつくのです。
助産師が母乳をお勧めする大きな一つの理由です。
お話を戻しますが、侵入予防の第1戦隊としてIgAは頑張ってくれています。
でももし体内に入ってしまった(IgAに勝ち粘膜を通り血中まで侵入した)ウィルスたちにも立ち向かってくれる細胞がいます。
血液中にいるマクロファージ・NK細胞・好中球・ヘルパーT細胞・β細胞・キラーT細胞 etc…
それぞれが役割を果たし戦ってくれるので、私たちの体は元気に回復する事ができるのです。
風邪で熱が出たり腐ったものを食べて下痢をしたりするのはそれらがウィルスなどと戦っている時です。
その力が弱くウィルスに勝てないと重症化してしまうのです。
免疫力は20歳代をピーク下降します。
ですから自ら免疫力を高めていく事が必要です。
そのために大切なのは最初にお話しした、「温め・睡眠・食事」です。
温めと免疫
温めることで免疫力は上がります。
原理を細かく書くと字数が足りませんが、冷たいものをよく食べる飲む人は単純に胃腸が冷えます。
また運動不足や脂肪が多い人も胃腸が冷えていて、胃腸が冷えると食べ物を消化し良い栄養を吸収する能力が低下します。
免疫細胞たちの源である栄養が作られないので免疫力は低くなります。
また冷えは、血管が収縮させます。
寒い時ギューと縮む感じです。
縮困った血管では栄養や酸素を含んだ血液が全身の臓器に必要量が運ばれません。
それぞれの臓器の役目を発揮できずに、不要な老廃物が排出できなくなります。
いわゆる毒となるものが体にたまると様々な病気が出現し、少ない免疫でもその病気と闘うために免疫細胞は使われるため、外からの新たな侵入者まで手が回りません。
なので、持病がある方は感染に弱いです。
しかし、温めることで逆のことが起こります。
胃腸が活発となり栄養を取り込み、その栄養を源に細胞やグロブリンがしっかりと作られます。
また毛細血管にまでしっかりと栄養や酸素が届けられ、臓器たちもそれぞれの役割をこなします。
一生懸命に病原体と闘ってくれます。
温めは良い循環を生みます。
温める
温めると聞いて思いつく事はなんでしょう。
お風呂に浸かったりあったかい服を着たり、生姜を摂ったりなどでしょうか?
方法はたくさんで、例えば入浴や靴下や腹まきなどによる外からの温め。
温まる食べ物や飲み物による胃腸からの温め。
そして筋肉を動かして熱を作る体内からの温め。など。
わたしとしては多方向からの温めをして欲しいと思っています。
特に運動が難しい方は、呼吸法をお勧めします。
女性は胸式呼吸の方が多いのですが、腹式呼吸を集中しておこなうことで子宮あたりの筋肉が暖かくなります。
動画などを参考に行ってみてください。
外からの温めで気をつけていただきたいのは、頭や首を温め過ぎないこと。
頭に血が昇りすぎるとよくありません。
『頭寒足熱』という言葉があるように足元はあったかく頭は涼しくしてください。
お風呂の湯も暖房も暖かいより冷たいが重く下にきます。
足元が冷えやすいので、常に足元や、女性であれば子宮のある下半身をしっかりと温めるようにしてくださいね。
冷えの母体への影響
免疫力については一般的にどの方も当てはまるお話でしたが、助産師が妊産婦さんに温めるように伝えるのは免疫力のためだけではありません。
つわり、むくみ、静脈瘤、お腹の張り、貧血、微弱陣痛(陣痛がよわくお産が長くなる)、前期破水(お産に至らない段階で破水してしまう、胎児や母体への細菌感染率が高くなる)など様々な症状に繋がります。
ベテランの方々が何千人もの妊産婦さんをみて、ずっと伝えてきたお話であるとともに、エビデンス*が必要な医療界において、ついに助産師が研究をし冷えと妊産婦に起こる症状とのエビデンスが証明されました。
助産師さんのたわごとと軽くあしらわず、妊産婦のときには自分の体と赤ちゃんの体のために、本気で温めることを意識して欲しいです。
*エビデンス:薬や治療方法,検査方法など,医療の内容全般について,それがよいと判断できる証拠のこと。
元々暖かい体質の方もいます。
やや筋肉質だったり食べもののバランスが良かったり。
自分の体はどうだろう?と向きあい、わからない時は産院や行政の助産師や医師、鍼灸をされている方などに相談してください。
皆さんの、体がぽっかぽかであることを願っています。
お知らせ
月の助産院projectがさらに進みます
⚪︎月のひかり⚪︎という名のイベントを行います
日時:10月10日(土)15時開始予定
場所:星の本屋-hanare- (洛西口駅から徒歩10分)
参加費:500円(おやつaoi のおやつとハーブティーつき)
※少人数予約制となります InstagramよりDMにてご連絡ください
内容は温めについてさらに深く、安産や産後のこと育児のこと心に関することなどなど、助産師2人がお待ちしています
詳細は随時Instagramで投稿しています
ぜひ遊びにきてください☪️よろしくお願いします
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○ 太陽の恵み 9月 ○
記事が長くなったので今月のおすすめ食材は簡単に!
冬瓜・きのこ類・イチジクなど秋の味覚が始まります
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ABOUT -お話を聞かせてもらった人ー
なかつかしほ
助産師、看護師、農家
月の助産院プロジェクトメンバー
星の本屋
京都府出身
農家の家に生まれ育つ
田舎が嫌で高校卒業後、都会へ出て最高な人たちと出会い
楽しい日々を過ごす
看護師10年目に助産師というキーワードが降り注ぎ
今までとは畑違いの助産師となる
いろんなご縁から京都へ戻り、現在は助産師と畑仕事を行い
自然を堪能している
赤ちゃんが大好きな仲間たちによる月の助産院プロジェクトメンバーの1人
また、心が込められた本を届ける星の本屋でもある
「愛で生きる人」がモットー。
月の助産院プロジェクトInstagram:https://www.instagram.com/tsukinojyosanin/
星の本屋Instagram:
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