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新・ランジェリー三姉妹 成功するも失敗するもDTC

「CosmoLady都市麗人」の大規模な店舗閉鎖、安莉芳の昨年の数千万元の損失、爱慕の2年連続の純利益減少など、20年近い歴史を持つ老舗ランジェリーブランドが形成してきた市場パターンは新ブランドによって打ち破られつつであるようです。

データによると2016年に設立された「蕉内」は新たの融資の際に10億元の年を間売上高を計画とし、2016年に設立された「Ubras」は昨年の年間売上高は2億元。今年の月間売上高は既に約1億元に上った。新しいブランドにしては2年未満でおよそ10億元に達する。また、「NEIWAI内外(以下、「内外」という。)」は、オンラインの展開も順調に進めており、オフラインの直営店も120店舗をオープンし、年内には200店舗まで拡大する予定です。

「蕉内」「Ubras」「NEIWAI内外」は業界内では代表の「新ランジェリー3姉妹」と呼ばれ、わずか3年で高売上になったにはDTCと密接な関係があるからです。

DTCとはアメリカから来ており、Direct-To-Consumerの略で、ブランドから直接消費者に届くことを意味しています。ライブを通しての商品販売、越境販売、 KOLなどのあらゆるSNSやプラットフォームをセールスチャネルとし、迅速にブランドの知名度を一気に拡散する方法です。

ですが、ブランドは成功しても失敗してもDTCモデルにかかっています。早期のDTCモデルならブランド化を急展開してくれますが、今ならもはやこのDTCモデルでは新ランジェリー3姉妹を満足できないのが現状です。さて、今後はどうするのでしょうか?

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DTCから始まった新しいランジェリーブランド

国内のDTCブランドは近年のSNSによって発展し、Tmall、TikTok、REDなどでユーザーとの直接的な接点を築けば、中国国内のDTCモデルブランドといえるでしょう。

「蕉内」は李佳琦というタレントのライブ配信で品質が良いことが有名で一気に爆発的に売れるようになった。

「Ubras」は薇娅というタレントのライブ配信で新疆綿の良さを紹介した時に「Ubras」の下着の良さが視聴者に伝わったようで、ライブ配信は1時間だけで約1200万人のフォロワーが視聴し、商品がリリースされた直後に完売。

「内外」もライブ配信でノンワイヤブラのサイズをシンプルに4択にすることで視聴者や消費者がお買い求めやすくする工夫をしたそうです。

DTCモデルでタレントが商品のライブ配信による商品の売上は著しく伸びたが、ブランド力がある程度落ち着いた頃にはDTCモデルでのデリットも出てきます。

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プラットフォームとKOLのための活動に

DTCモデルはSNSなどのプラットフォームを使用し、DTCモデルで大きなコスト削減することはでき、消費者にはよりコストパフォーマンスの高い利益をもたらした。

でも、実は消費者に取ってもそこまでの利益はなく、殆どの利益はKOLとSNSなどのプラットフォームに取られてしまう場合が多いです。

関係者の話によると、タレントの知名度を借りて商品のブランド力をあげるのが目的だったはずが、ライブ配信をすることで殆どの利益は商品のディスカウントと各マージンで消えてしまいます。最終的に赤字になることも多いよう

です。

アメリカのアパレルブランドEverlaneは今年の9月12日にT-mallでの旗艦店閉店を発表。EverlaneはT-mallでは約2年近く出展していて、フォロワー数も53万人ほどに。

海外ブランドでもSNSやプラットフォームでDTCモデムに頼ることで必ずしも正解とか限らないようです。アメリカでは消費者の好みは地理や価値観などで細かく分析され、且つ、各プラットフォームもそれなりに利益を生み出せる。

でも、中国の場合はまた別のようで、T-mall, JD,のような大きなプラットフォームに集中していて、新規フォロワーでも既存フォロワーでも自社のフォロワーになってもらうにはかならコストがかかります。

なので、DTCモデルだけに頼るのはもはや「蕉内」「Ubras」「内外」には合わず、オフラインでの発展が次の目標だそうです。KOLブランドではなく、業界内で代表的なブランドを目指しているのが最終目的のようです。

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DTCモデル以外にもブランディングの原点に立ち返るべき

国内の衣料品製造業のサプライチェーンが成熟していることもあり、新ブランドのほとんどはDTCモデルをベースに、OEM生産を行い、マーケティングやプロモーションに大きな力を注いでいます。

TmallのFMCG部門のGMであるRadical Cloudは、これらの新ブランドの4年を4段階の成長としてまとめています。

1年目は爆発的なモデルを生み出し、売上は1億元超え。

2年目はカテゴリーを拡大し、売上は3億元達成。

3年目はマルチチャネルへの販路拡大、6億元突破。

4年目は売上10億の企業に。

現在、これらの新ブランドの多くは4年目の段階で止まっています。次の階段である5年目という本当のブランドとしてのステップに上がるにはDTCモデルだけでは足りないようです。

「新ランジェリー3姉妹」各社の担当者はそれぞれのオフラインでの展開を試行錯誤しながら、今後新たな挑戦をし、更に良い供給システムや販売ルートの完備、明確な商品ラインを決めなければならないようです。

https://m.ebrun.com/451966.html


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