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神話の地ギリシャ旅行記(3)ギリシャ到着


多島海

ドバイから乗ったのはエミレーツ航空EK209便ニューアーク(ニューヨークの空港)行きB777-300ER機。途中下車(!)なので乗り越すとアメリカに行ってしまう。
昼食が出る。空腹だが、全部は食べきれない。

ビーフストロガノフ、思ったより肉がしっかりしていて食べ応えがあった。

昼行便なので明るいが、通路側の席(旅行社が便利な通路側チケットを用意してくれている)なので外は見えない。
機体下部のカメラ画像を出すと、そこには点々と雲の浮かぶ穏やかな海面。
千の島を持つというエーゲ海、アーキペラゴ(多島海)。ここはもうギリシャだ。

島の上には雲ができる。雲の下には島がある。

アテネ到着

アテネ空港到着は現地時間15時ごろ。ドバイからは1時間の時差で、5時間ほどだった。ここからはすべてギリシャ時間で過ごすことになる。
空港はアテネ市街とは山を挟んで1時間ほどの距離。

そして、前日ギリシャ入りしていた藤村シシン先生がここで合流して下さった。百万の味方を得た気分。
急いで空港を出るとバスが待っていた。このツアーではずっとこれに乗る。目立つ色なのでバスを探すのが楽そうで嬉しい。

バスは大型でひとりが2席使っても余裕がある。窓も広い。

陸路キラへ

今日の宿泊地はデルフォイだが、バスはまず、キラへと向かう。
古代ならばここからコリントス湾最奥部に出て、船でキラの港に向かうのがデルフォイ参拝の経路だからだ。

【神話】
コリントスの王子だったオイディプスは、自分が王の実子であるかを訪ねるためにデルフォイのアポロン神殿に詣でた。しかし、彼が得た神託は
「もし故郷に帰れば、父を殺し、母を娶ることになろう」という残酷なものだった。オイディプスはコリントスに戻らない道を選ぶ。

さておき、バスはアテネのあるアッティカから、ボイオティア地方を進む。
最初はギリシャに特徴的な石灰岩の山を抜けていたが、やがて道は平原へ。

平野のはるか向こうにテーバイの街(丘)がある

「ギリシャは山がちで平地が少ない」と聞いてきたので、こんなに広い平野があるのは予想外だった。
イリアスの「軍船表(トロイア戦争に出陣した各地の武将と率いる船の数の一覧を詠う箇所)」で、ボイオティア勢は本編での活躍が少ないのになぜ最初に書かれるか不思議だったのだが、現地の豊かさを見て納得。

峠道。山の上部は石灰岩、下部は岩がちな土。

テーバイについては後の記事で書こうと思う。
ヘリコン山、パルナッソス山は詩女神ムーサイ(ムーサの複数形;ミューズ)の住む山、遊ぶ場所とも伝えられ、パルナッソスの麓にはデルフォイの神殿がある。 
車窓を眺めながら、神話の地に来たことを改めて実感した。

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