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「センス」は「本物に触れた数」で形成される

スマホで始めるYouTube講師
かとうさやかです。

日曜21時から放送のテレビ番組「クラシック音楽館」が好きなのですが、昨日はハイドン、モーツァルト、ベートーベンの「バロックの巨匠シリーズ」ということでストライクの日でした。

嫌味のない上品なハイドンに、優しくて繊細なモーツァルト、情緒的なベートーベンと、同じ時代の音楽でもそれぞれ色が違います。

オーケストラの後はフルートとハープのデュオによる「シチリア舞曲」。フルートの演奏はカール=ハインツ・シュッツ氏

私、このフルートを聴いた瞬間に鳥肌立ってしまって、「私の知ってるフルートの音じゃない!」と思わず釘付けになってしまいました。

カール=ハインツ・シュッツ氏はウィーン・フィルの首席奏者であり、ソロ・フルート奏者。世界最高峰と言われるウィーン・フィルの首席(リーダーみたいな立ち位置)ですから、要は世界最高峰のフルート奏者です

(カール=ハインツ・シュッツ氏によるモーツァルトのフルートコンツェルトKV313)


お恥ずかしながら今までフルートの音をフューチャリングして聴く機会があまりなかったのですが、いや、一流の音はすごいですね(語彙力)

私のフルートの音は中高生時代の吹奏楽部の音で止まっていましたが、全く別の楽器かと思うほど綺麗な音に驚いてしまいました。


一流を知る、本物を知るというのは、私が近年とても大事にしていることです。

なぜなら、正解を知らずして目指す道は見えないと思うからです。

例えば「一流の陶芸家になりたい」と思ったら、そこに向かっていくにはまずは一流の陶芸作品はなんたるかを知っていて、自分の中でビジョンを描いている必要があります。

一流を知っているというのは、一つの基準にもなります
例えばフルートの音を聴いて「ちょっと音がスカスカしていて深みに欠けるな」という感想を持ったとします。それは「音に芯のあり深みのある音色」を知らないと出てこない感想です。


これは他者を評価すること目的ではなく、自分自身を客観的に評価する基準になります

例えば自分の作った動画や絵や作品を見たとき、「上手なイラスト」や「上手な作品」を知らなければ、自分自身の仕事について評価することはできません。

クリエイティブの分野においては、プロとしてやっている以上、自分以外の方から「上手」と言われるのは当たり前のことだと思っています。

だからこそ、自分が自分の作品についてどこまで客観的に評価をできているか。ここがすごく大事だと思っています。


「自分の中に基準を持つ」
これはどの分野においても、自己研鑽に不可欠な要素なのではないでしょうか。


そこで私が意識的に続けているのが、美術館や展示会に足を運び、多くの本物に触れることです。

多くの作品を目にしながら「こういう仕事がしたい」という感性のスイッチを入れていきたい。

クリエイティブを形にするにはロジックの面も大きいですが、「作品の正解」は感性の部分が大きいと思うからです。

クラシック音楽はただ好きなだけというのも大きいですが、やはりスマホで聴くのとコンサートホールで聴くのとでは体感が全く違うので、「感性を育てる」という意味でもコンサーホールに行く機会を増やしたいと思っています(半分以上は趣味ではありますが)

そういった「本物に触れた数」が自分の血肉になり、言語では説明できない「センス」が形成されると思うのです。


ところで、カール=ハインツ・シュッツ氏の音色ですっかりフルートに目覚めてしまった私。フルートコンチェルトを検索していたらそのままモーツァルトに目覚めてしまい、モーツァルト名曲集をダウンロードしてしまいました(笑)

今までバロックはモーツァルトよりバッハやベートーベンが好きだったのですが、改めて聴くとモーツァルトは優しくていいですね。

これも、一流に触れたからこその気づきです。


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