ランチについてきたミニアイスのような、人生のちょっとしたご褒美

誰にも、どうでもいいことだと思うけれど、自分にとっては大分大きなことだったので書きます。「応募した文学賞の2次審査に残ってたよ!」

[なんでもない今日」だったはずの数日前のある日は、蓋を開けてみると、朝から夜まで気持ちをゆすぶられる事が続く稀有な一日だった。
慰められ、その後また落ち込み反省したら、最期に甘いデザートがついていた。

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今年の初めに、ある地方新聞主催の短編文学賞に応募した。
少し前に受賞作は発表されたが、(当然ながら)自作は受賞を逃した。
選者の、「短編文学とはどうあるべき」、という寄稿にいたく納得すると同時に、自作は箸にも棒にも引っかからなかったか…とほほ、と少々落胆した。
しかし、ここで諦めては何にもならない、書くことは始めたばかりなのだからnoteも含めてこれからも表現することを続けてみようとは改めて考えていた。

しかし、なんと2次審査までは残っていたことが、ある日の紙面でしれたのである!その時の驚きよ!

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その日、夜になってやっと開いた新聞紙面だった。
文学賞の関連記事の見出しに、偶然目が留まった。
既に受賞作品の表彰等も終わったと知っていたので、なんだろうとざっと目を通すと、応募総数260編、その二次審査に進んだ25編についてのタイトルと応募者名、うち一部の作品についての寸評の様なものだった。
自分が選外であったことは承知なので、他人事のように見ていく。
自作のタイトルすらすでに忘れていたのだが、ある作品の応募者名に目が留まった

「ん?」
んん?!
あたしじゃん!!!

何度も紙面を確認した。
忘れていたタイトルだけど、そうだ、確かにそんなふうにつけたっけ…
自分の書いたものが、独りよがりが多くとも、文学らしき体裁くらいはかろうじて備えているよと言って貰えたようで、心が震えた。

一方頭の片隅では、地方新聞の文学賞で、応募総数もそこまで多くなかったからだと努めて冷静に考えた。
実際、応募作品を読み返してみたところ、視点が散らばり過ぎて読みにくいことこの上なかった。

それでも、新聞紙上に一行書かれた自分の名前が与えてくれる力を感じる。
noteを書いてみて、読みやすく定まった視点で文章を書くむずかしさを痛感しているくらいだから、私の文章力は案外たいしたことない。

今のところは。

何年か後の為に、今書こうと思う。

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みなもと 湊
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