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虹が出た!

6月のある日の夕方、夕立が降ってきた。車で移動していたので、学生頃ほど雨が嫌いではない。むしろ夕立は好きだ。前が見えなくなるほど雨に、自然の力を感じるからだ。

コンビニで買い物を済ませ、外に出ると雨は上がり大きな虹が出ていた。

絵に描いたような虹の橋。

当時小学二年生くらいだったと思うが、小学生の頃、図画の時間に描いた絵がちょうどこんな虹の橋の絵だった。確かいろんな動物たちが虹の橋を渡る絵だったと思う。その絵は地域のコンクールに出展され、展覧会場で展示された。自分でもとても気に入った絵だったけど、結局原画は戻ってこなかった。今どこにあるんだろうか・・・。

時は過ぎ、駆け出しのデザイナーだった頃、毎日深夜まで作業をしていた。事務所ではラジオがかかっており、金曜の深夜番組で、ちょうど二時になるとL'Arc〜en〜Cielが流れた。『二時』と『虹』がかかってるってことなんだけど、当時を思い出して、すごく嫌な気分になった。毎日朝方帰り、家で数時間寝て午前10時には出勤。先輩・上司が来るのは夕方で、それまでの外部の応対、デザイン作業は全て自分一人。上の人間が来たらひたすらダメ出しを受けるという日々。ブラックもいいとこ、完全なるリッチブラックなデザイン会社だった。若い時の苦労って時間が経つと美化されるものなんだろうけど、僕の場合はまだまだ時間がかかりそう。

虹を見て、結果的にムカついたのは初めてでした。

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