Notionでのスクラム・アジャイル開発
Offersで 事業・プロダクトの成長に貢献し続けたい tanamako です。
Offers PM Advent Calendar、16日目の投稿です。
誰向けの記事か
Jira or Notiionで開発ディレクション、タスク管理されている方
Notionへのタスク管理の移行を考えられている方
※ 完璧な運用ができているとは言えないので、ぜひコメントやDMなどいただいてディスカッションできると嬉しいです。
創業からの開発プロジェクトマネジメント・タスク管理
Jiraを活用した開発プロジェクトマネジメント
弊社は創業時から業務委託(Flexibleメンバー)にも力を貸していただき、サービス開発しています。フルメンバーとFlexibleメンバーでのタスクのパスワークが重要であるため、業務委託の方がタスクを取りやすい状況を考慮しながら、上記のように複数バックログを作成・運用しています。
運用の背景、やっていたこと
背景
CTO・CPO共に前職のサイバーエージェント時代からJira, Confluenceを活用していた
学習コストがそこまで高くなかった
導入後
チケット作成・バックログ管理
初期はサブタスク運用をしていましたが、チケットが増えてサブタスク進捗管理まで手が回らなくなったため、上記の通りバックログこどにタスクを一覧で管理しています。
結果、運用コストが下がり、看板よりも見やすかったため継続中。
Epic作成・運用
ロードマップ管理
Epicに四半期、半期ごとの提供価値を可視化する
KPIやページ別で作成
優先度高い部分を可視化
発生したJiraの課題
Jiraのチケット説明欄、コメントが使いづらいと感じていた
同時編集ができないのでチームが増えた時に使いづらい
特定の位置にコメントしづらい
コピーして >(引用返信) などをしないといけない
結論、開発関連のコメント・ドキュメントを書くのに適していない
解決したかったこと
要求定義書が作成しやすいこと
タスク管理とドキュメントを一緒に管理できること
ベロシティ、集計が閲覧しやすいこと
運用コストが低いこと
タスク管理+チケット管理+ドキュメント作成がいい感じにできそうだったので、Notionを活用することにしました。
ただ、Notionだとチャート機能がなく、バーンダウンチャートなど消化のLAPが可視化できないため、Jiraも一部のみ活用し続けているような状況なので一元化するように動いています。
Notionでのスクラム開発
結論
Notionのみでスクラムをやり切るのは厳しい
理由
問題点が2点あった。
事前にわかっていたが、バーンダウンチャートがなく、消化のLAPが追いづらい
スプリントギリギリで毎回消化されるが適宜フォローを入れづらい
ベロシティの取得、計算、集計がやりきれない
開発関連のOpsがやりづらい
一例でチケットCloseをSlackに通知するなどzapierなどのiPaasを噛ませて改造する必要がある
Notionでの始め方
すでに変更が入っている部分もありますが、これからやろうとされている方の参考までに。
1 DB作成
開発のチケットを作っていくバックログ DB
Epic DB(月次、四半期で何に該当するかを1のチケットに紐付ける用)
Flywheel Model DB(コアな価値とチケット紐付け用)
プロダクト開発者 DB(スプリント毎の持ちPT把握とPT集計に活用)
顧客管理DB(toB で企業毎の顧客課題データを取得)
2 プロパティ作成(運用に必要なものを用意)
ポイント設定
Figma URL(デザインURL)
Stg URL
3 (deactive)Jira>Notionの連携でデータ取得
GitHub、Jira連携のリリースが出た時に利用した
NotionからJiraにはデータが送れず、Notion側での変更を同期できないためテストだけしてやめました。
Notionへの完全移行を決めている、テストを行いたい方は良いと思います。
データ量が多いとデータ収集にかたつきがあったり
バックログのDBに対してEpic, Flywheel DBの項目をRelation、タスクの意味・なぜやるのかをグループ化し、可視化。
今後は、新規メンバーの増加に伴いドメイン知識のインプットなどで短期でも生産性ができるだけ減少しないように、各プロダクトの各ページの仕様DBとバックログDBをRelationし、「なぜこのページはこうなっていて、新規のタスクによってどこを変更するのか」の可視化を考えています。
ポイントの集計と振り返り
タスク単位でのマスターポイントプロパティ
Formulaで下記を集計する
各種ポイント
プランニング、デザイン、フロント、バックエンド
スプリントごとに上記の各種ポイントの消化と、現状いるメンバーの持ちポイントの差分を可視化、バックログDBのステータスDoneのpointをCalculateで簡単に集計し、Slackで周知しています。
また、Group byでAssign別の消化ポイントも可視化できるので、「なぜ、ポイントが消化できなかったのか」をKPT・スプリント定例などで振り返り、開発プロセスの改善点や個々人のKPTを 皆で発見・共有・解決できるように動いています。
ポイントが全てではないですが、PM、エンジニア、デザイナーで採用に駆り出されるときは、持ちポイントを減少させ、計画に対して何がよかったのか・できなかったのかができるだけ曖昧にならないようにすることが大事だと考えています。
Notionで振り返りKPT
これまでのKPTの課題
付箋など紙でやると保存、運用が難しい。なくなってしまう
miroやFigjamで実施するとぱっと見の閲覧性が乏しく、ステータスの変更などがしづらい。運用コストがかかる
やっていること
Notion DBでプロジェクトごとにKPT DBを作成し、上記の振り返りを実施しています。
結果
今のところ振り返りはNotion DBが一番管理・運用しやすく、今のところ問題なく進められています。新規入社の方が増えても、過去の振り返りもしやすく、チームでの共通認識を作ったり、個人の振り返りの質を改善しやすくなったかなと感じています。
Problem(課題)に注目しがちですが、KeepやTryを可視化してポジティブな空気をチームで作れるようにしています。
逆に振り返りの件数が少ない方に関してはフォロー、MTG時に質問を入れるなどしてしっかり振り返ってもらい、チームの中での各個人のレベルアップにつなげられるようにファシリテートしています。
さいごに
Notionのスクラム時の課題と導入してよかったことと今後について。
よかったこと
他のDB連携がしやすく、データソースの管理がしやすくなったこと
汎用性が高いのである程度の集計、分析、振り返りはできていること
課題
スプリントごとの消化ポイント比較や個人の推移が簡単に可視化ができない
チャート系機能がなく、消化LAPが追いにくく完璧とまでは言えない状況
一部Jiraに戻して説明欄にNotionの要求定義書リンクを入れる運用
今後・Notionへの期待
Notionの開発が早く、サブタスク化などリリースが早いのでチャートや開発関連機能が拡充されたらJiraから移行できそう
プロパティの適宜お掃除が必要で、いらないものはガンガン消していく
開発のチケット管理、ディレクションはさまざまな方法がありますが、フェーズやチーム状況に合わせて柔軟に・より良い方法を探して、プロダクト開発組織の生産性を最大化できるようにやっていきます。
告知コーナー
PMなみなさんぜひ一緒にやっていきましょ〜!
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