見出し画像

勁という文字の成り立ち

会意兼形声文字です(巠+力)。「はたを織る時の縦糸」の象形(「まっすぐ伸びる縦糸、まっすぐ」の意味)と「力強い腕の象形」(「力」の意味)から、「まっすぐで力強い」を意味する「勁」という漢字が成り立ちました。左側は上下の枠の間に縦糸をピンと引っ張った姿。弛まずピンと引っ張ること。強い力で引っ張るきる意に用いる頭を天井にフックでひっかっけて緩むことで上下にピンと引っ張られた状態になります。潮田先生は「横に帯脈と縦に任脈と督脈という勁があり、この縦を緩めるには、お腹の周りのをベルトの様に一周する帯脈を緩めろと言われます。これは食事の後にちょっとベルトを緩める感じだともいわれます。しかし、潮田先生は「馬張勲老師曰く”套路は虚で動く練習であり、勁力は使わない”」と言われています。つまりこの勁力を使わないで動く練習です。つまりピンと張った力を使わないで動くということです。しかし、ぴんと張った力が理解できないと、それを使わないで動くということが難しくなります馬張勲老師の「太極拳を語る」の中に、推手の時も勁力を使わないと言うエピソードが出てきます。p222 李経梧先生と王子英先生とのやり取りの中でp223「李経梧の手にあの「勁」が無ければもっと良いのだが」・・・この後に苦労して得たものは捨てがたいと言ったことが書かれています。
まさに「老子48章」です。
老子48章
学問を修めると日に日に知識が増えるが、「道」を修めると日に日に知識が失われていく。
馬張勲老師がよく引用されるところですね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?