コーヒーショップに私の足を運ばせたなにか。
前回の記事: https://note.com/of_mkd_jp/n/n2bdd77ec372e
前回”フリーコーヒー”のことを触れた。でも実はそこがスタートじゃない。オーストラリアに渡った時から、「ローカルなカフェで働く」ということが憧れだった。
最初に住んでいたQLDのブリズベン付近では、メルボルンほどコーヒー屋はない。カフェはあるが、そこまでスペシャルティコーヒーが人気な印象はなく、ドリップコーヒーを飲む人も多くなかった。
家で飲むものといえば紅茶。そしてとにかく水を飲んだ記憶があって、ちなみに水道水は不味すぎるからめちゃくちゃ高い水を毎日買った。
英語を話すこと、そして白人の見た目であること
インドとイギリスのハーフの私のホストシスターは言った。「私は白人として生まれたし、白人として生きてきた。」
私はオーストラリアとアメリカとほんのりジャパニーズのアクセントを持っている。肌の色は黄色。小学生の時から英会話に通っていたし、高校も英語科、大学も英語学科。英語が話せないわけではない。でも、移民の国オーストラリアにいるのに関わらず、私は外部の人間だと感じた。
日本人、アジア人と自分の所属民族を考えてことがある人なら話は早いが、実際それを定義するとなるとかなり難しい。国籍があるから、そこに生まれたから、日本語を話すからなどいろいろ要素ある中でも、どこをもって日本人のアイデンティティを持つとするのかは個人に委ねられる。
高校の時日本の外に出て、初めて私は日本人と呼ばれた。
そして、大学休学しオーストラリアに渡った時には、日本人として、というよりはアジア人として生きていた気がする。Because I am Asian.という言い回し方のほうが、なんとなくしっくりきていた。
ローカルのカフェで働く=現地社会の一員
Hi. What can I get for you?
いつかカウンターの後ろでそんな感じでフランクにお客さんと会話を始めてみたいと思うようになった。定型文のようなメニュー説明をするレストランではなくて、「あなたのために私はサーブするけどね、私はプロのバリスタよ!」っていうスタイル。
ラテをオーダーすると、いつものことのようにクロワッサンを勧めてくるから、私は大抵オーストラリアに染まったふりをして買ってしまう。
そんな感じで白人のフリを続けていたら、「日本人の振る舞い」は忘れていたみたいで、肌は黄色いし出身は日本だし、っていうので自分をアジア人だと思うようになっていた。
飲食店の職探しをしていて、わたしがお店に入るなりイヤな顔をされることもあったし、履歴書を受け取ってもらえなかったり、電話をしてもオーナーは今いないっ言われることも多かった。タイミングもだけど、アジア人だから断られるのかなって知っていた分、やっすい時給の日本食レストラン(通称: ジャパレス)で働くことだけはプライドが許さなかった。
そサンシャインコーストに住んでいたときは、歩いているだけで差別的な言葉を叫ばれることもあったから、アジア人コミュニティに閉じこもる、より真っ当に立ち向かいたかった。
アジア人はローカルなコーヒー屋さんで働けないのか。
to be continued…