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石川県立音楽堂に萩尾望都先生が登場!少女漫画音楽史 in 金沢

なんと石川県立音楽堂にあの萩尾望都先生が登場! 言わずもがな、デビュー55年経った今も 第一線で活躍し続けている少女漫画界の巨星です。 公演では萩尾先生を心から敬愛する青島広志先生が案内役を務め、 お二人のトークはもちろん、萩尾先生の作品からインスパイアされて 青島先生がつくられた曲が演奏されます。 今回は青島先生に聴きどころを伺いました。 この文章からほとばしる「熱」をぜひ感じてください。

萩尾望都先生のイラストが印象的な公演チラシ。金沢市内を中心に配布しております。

 荻尾望都はぎおもとという名前をご存知ですか? 幼い頃「なかよし」や「少女コミック」で読んだことがある女性の 方、代表作「ポーの一族」や「トーマの心臓」を愛読し、宝塚を始めとする舞台をご覧になった方、男性も 「11人いる!」や光瀬龍の原作による「百億の昼と千億の昼」を愛読した方、SFファンで「スター・レッド」「銀の三角」を頭を抱えながら読んだ方は幸せです。その作品によって感性が果てしなく広がったのですから!

 私たち音楽家、いや広く創作家においても、その名は脅威であり憧れでした。多くの作家たちが啓発を受け、模倣し、目標にし、そのエッセンスを吸 収し、一億分の一は近付けたかな、と思って見上げると、更に上に居て優し く手招きしているのです。

 少女漫画家を目指したこともある私は、先生の作品をデビュー時から拝見していました。とくにその緻密な絵は、何回見てもその度に新しい発見があります。「少女もの」という最も丁寧に描写しなければならない分野で、年令を重ねてなお、これ程の情報量を紙面に書き込む努力は、細かい音符を書き連らねる作曲と同じで、見る者にえり たださせるのです。

 県立音楽堂のご好意で、今回もまた荻尾先生の作品を新しく音楽化す ることが出来ました。取るに足らない私の作曲技術が、先生のお名前を汚さ ないことを願うのみです。

 どうか、先生に会いにいらしてください。信じられない程、魅力的ですから!(文=青島広志)

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