見出し画像

僕はここにいる その1〜"ゴースト夫"に会いたくて〜

とてもショックなことが起こりました。
まずは先に漫画をお読みください。



そうなんです。
夫はこの4月にコロナに感染し、わずか一週間でこの世を去ってしまいました。
4月2日から2泊3日、夫は大学の友人たちと関西方面に旅行に出かけ、戻ってきた4日、やけに咳き込んでおりました。そしてその翌日5日には高熱が出始め、主治医に電話したところ、コロナだったとしても翌日では結果が出ないとのことでしたので、6日に夫が自分で調べて、近所の発熱外来クリニックに行き、コロナという診断を受けました。
同じ空間で密に暮らしていましたので、私も翌日7日に発熱しコロナと診断され、夫婦して寝込んでおりました。
夫がコロナに感染して1週間後、夫の熱は下がっていたのですが、咳でひどく苦しがっていましたので、救急車を呼ぶ?と聞いたのですが、本人は、最初に診察してもらったクリニックに薬が切れたのでもらいに行くと、自分で電話予約を入れて一人で歩いて行きました。
ところが、その途中の道端で倒れ、運よく通りすがりの人が救急車を呼んでくれたのですが、救急車が着いた時には心肺停止状態ということでした。
そして、近くの聖路加国際病院の救命センターに運ばれ、一旦は心臓が動き始めたのですが、すでに低酸素脳症と肺炎で、もう意識は戻らないと医師から告げられました。
ICUに移され、夜一旦家に戻ったのですが、すぐに病院から電話が入り、血圧が下がり始めたので大至急来るように言われ、家族は再び病院に駆けつけましたが、いち早く着いた私が部屋に入ると、まるで私を待っていたかのように、夫は息を引き取りました。

病院に運ばれる前に心肺停止状態であった場合には、病院は警察に連絡し、警察で身体を調べるというのが規則らしく、夫はテレビドラマで見た納体袋に入れられて警察に運ばれてしまいました。その後すぐに刑事が二人して洋服と所持品を持って自宅にやってきて、ここ最近の状況からその日の出来事などを事情聴取したのが、今日の漫画です。
翌日は、急いで連絡をつけた葬儀社さんと一緒に、警察に夫を引き取りに行きました。

元気だった夫が急にいなくなってしまったことのショックは大きく、この先、もう2度と会えないのかと思うと、どうしようもない寂しさに襲われるのですが、漫画に描くことでこの心の内を整理することができるかもしれないと思い、御涙頂戴でなく表現しました。決して夫の死を茶化しているわけではないので、その点はお汲み取りいただけたらと思います。

糸井重里さんが、日本人は死というものを語ることを忌み嫌うけれど、だんだんと年をとり、いつか来る死を考えて語りたいと言ってたのを思い出しました。そう、死というのは、「いつか」という遠い存在だと、私も思っていたけれど、その「いつか」は突然起きたりもするので、そういう時を漫画にして、「いつか」が起きてない「今」をもっと大事に丁寧に生き、何気ない日常に感謝を忘れないようにしなくてはと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?