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【受験を検討される方へ】MBAと中小企業診断士

こんにちは おーえだです。

今回は、MBAと中小企業診断士について私の考えをまとめたいと思います。

2次試験直前であると同時にこれから中小企業診断士にチャレンジするかどうか迷っている方もいる時期かと思います。(2次試験については別記事参照)


そういえば受験する前、どう考えてたっけなということで自身の経験を書いています。受験の話というよりかはその前段階の話になりますね。

比較検討対象

中小企業診断士試験を受ける前にいくつかの選択肢を検討されると思います。
おそらく、選択肢としては
①海外MBA
②国内MBA(単科、総合)
③中小企業診断士養成課程
④試験経由の中小企業診断士

が候補になるかと思います。

結論としては、上記の中では私が選択した試験経由の中小企業診断士を推すのですが、個々に当時の比較を記載しようと思います。

①海外MBA vs ④試験経由の中小企業診断士


行きたい方、行ける方は海外MBAに行きましょう。

「おい?」と思うでしょうが、読んでください。
まず、国内MBA、養成課程にしろ、試験経由にしろ中小企業診断士資格の取得と海外MBAは比較の対象にならないというのが私の考えです。
ここではフルタイムの海外MBAを念頭に書きますが、その他の選択肢と比べると圧倒的にハードルが高いためです。


まず、費用の問題が圧倒的です。入学から卒業までの学費はもちろんですし、入学までの予備校費、試験費用、現地での生活費用を加えると数千万円かかる場合もあり、非常に高額です。更に、在学中の収入が途絶えますので、多額の貯金のある方や社費で行ける方、ローンを組める方とこの選択肢を取りうる方は非常に少数ではないかと思います。


ライフステージの問題もあります。20代後半から30代前半の方が理想的で、それ以降の方は結婚していたり、子供がいたり、社内での仕事、昇進の関係等様々な事情を考慮せねばならず、難しい方がほとんどではないでしょうか。
そういった意味でハードルは非常に高いと思います。海外で様々な国の方々と学べる経験は一生で一度あるかないかの状況で、機会があれば、ぜひチャレンジすべきです。


また、中小企業診断士と比較対象にならない理由として、取得後のキャリアについても挙げられます。海外MBAを選択肢としてとりうる方は、大企業での社費留学か、私財を投じての私費留学だと思います。そのような方々が目指すMBA後のキャリアとは、転職するしないに関わらず、外資、日系問わず、引き続き大企業に勤めるか、ベンチャーへの転職、起業をされるのではないでしょうか。
一方で、中小企業診断士を目指される方はキャリアアップか士業としての独立ではないかと思います。独立を第一に考えているのに海外MBAを目指される方はいないでしょうし、現状の中小企業診断士の知名度の低さからいうと、海外MBA卒の方が転職市場で有利だと思いますので、そもそもの取得の動機としてベクトルが違うのではと考えています。


受験準備も含めると海外MBAの適齢期は早々に訪れますので、年齢制限がなく、帰国後も取得可能な中小企業診断士と比較せず、行きたいなら準備含め、いかに行けるかに集中する、帰国後、中小企業診断士資格が欲しいのであればチャレンジする、でいいと思います。行ける環境にあるということは非常に恵まれています。その恵まれた環境を大いに活用しましょう。


私自身は現職において、社費での留学がなく、また、ローンを組んで私費で行くほどのメリット、自身の中での動機を見出せなかったので、情報収集の段階で諦めました。もう少し、ハードルが低ければ、チャレンジしていたと思います。

②国内MBA(単科、総合) vs ④試験経由の中小企業診断士


さて、ここからが現実的に悩むところではないでしょうか。国内のMBAと言ってもフルタイムから働きながらでも学べる学校、グロービスなど単科のものなど様々です。フルタイムについては、程度の差こそあれ、海外MBAと同じような悩みがついてまわり、ハードルが高いと思いますので、行けるのであれば検討の余地はあると思いますが、ほとんどの方にとって選択肢になり得ないと思いますので、一旦除外します。


国内MBAの魅力は最新の知識を意識の高い学生とともに学べることだと思います。講師はもちろんのこと、同じ志を持ったモチベーションの高い仲間と双方向での学びがあることは試験経由の中小企業診断士にはない魅力であり、特にアウトプットの場は貴重であると感じます。2次試験でアウトプットの機会はあるとはいえども、双方向な議論に勝るものではなく、知識だけではなく、コミュニケーションにおいても大きな成長が見込めると思います。


難点としては、外部からの評価と費用、スケジュールです。

まず、外部からの評価についてです。こちらは単科についてになりますが、特に転職を考慮した場合、どこまで外部から評価されるのかが分かりづらいと思います。自らが評価者となった場合を想定すると、比較的受講、取得のハードルが低い資格はそれほど評価に直結しないと考えました。自らの成長のため、特定の知識を得るために通う場としてはとても良いと思いますので、気軽に利用できる点で価値があると思いますが、転職においてあまりプラスの要素にはならないと考えました。また、単科の内容を軽く把握する機会があったのですが、その内容は中小企業診断士の試験勉強と被るものが多くありましたので、通わなければ得られない知識ということもありません。

次に費用、スケジュールです。こちらは総合コース(単科ではない)を想定しています。100万円-300万円ほどの学費はもちろん大きな負担ですし、働きながら1年間や2年間学校に通い続けることはなかなかに難しいのではないでしょうか。最初はモチベーション高く通い続けることができるでしょうが、リモートもあるとはいえ、1-2年となると物理的な通学はもちろん、本人のモチベーション、決まった時間に時間を確保することへの周囲の理解も相当必要です。その点、試験勉強であれば、自らのペースで進めることができますので、比較的柔軟に対応可能かと思います。


私の場合は、キャリアアップも念頭においていましたので、国内MBAに通うのであれば、総合コースでしたが、費用とスケジュールの関係で断念しました。

③中小企業診断士養成課程 vs ④試験経由の中小企業診断士


こちらも非常に悩ましいと思いますが、あえて養成課程を選択される方は非常に少数かと思います。メリットとしては、国内MBA(総合)同様、1年-2年ほどかけてじっくりと学べること、実習の機会を得ることで、実際の診断の経験、人脈を築けるということではないかと思います。


とはいえ、やはりスケジュール、お金の問題がネックとなります。特に費用については、150万円-200万円ほどの費用をかけてこの資格を取得することがどこまで合理的か、それほどの費用があれば他の資格にチャレンジすることもできるのではないかという疑問がありました。
私の持論ですが、入学の要件である1次試験に合格している時点で、既に中小企業診断士に必要な知識を有している中、残る2次試験を受験するのではなく、養成過程に通うことは少し遠回りなような気がします。
上記で挙げた経験、人脈のメリットについても、実務補修、実務従事、その後の活動でカバーできると思いますし、今後、実際に活動して行く中で得る知識、経験に比べると診断士になる前の知識、経験はそれほど大きな問題ではないように思います。


ただし、冒頭の2次試験の記事で書いたように2次試験に「確実に」合格することは非常に困難であると思いますので、どうしても資格が必要な方、どうしても2次試験への合格が困難な方が取りうる手段として検討する価値は大いにあると思います。

私はやはり、費用がネックとなり、養成過程は詳細に調べるまでもなく、あまり検討しませんでした。

試験経由の中小企業診断士のデメリット

最後に、試験経由の中小企業診断士のデメリットはあげておこうと思います。
合格が確約できない、アウトプットの経験が積めない点かと思います。受験勉強が全くの無駄とは言いませんが、やはり資格試験の勉強である以上、資格をとってなんぼであるとは思います。特に、独立やキャリアアップを目指して勉強に取り組まれている方にとって、資格が取得できないとなると本末転倒です。広範は範囲を勉強するためにしっかりとした時間を確保する必要があること、予備校を利用する場合など取る手段によっては少なくないお金がかかる可能性があること、合格できない可能性があること等の覚悟は必要かと思います。逆に、もっと手軽に特定の知識だけを得たいのであれば、この資格まで必要なく、書籍や単科をおすすめします。中小企業診断士の範囲の勉強までは必要ないです。


また、2次試験のアウトプットがあるとはいえ、本業で経験されている方以外、コミュニケーションを通した課題の解決という経験は圧倒的に不足していますので、その点はしっかりと実務補修、実務従事、その後の活動で鍛えていく必要はあると思います。実務補修を通して痛感しましたが、試験合格と実際に診断士として活躍するということの間には大きな差があり、取得後、引き続き努力が必要になります。むしろ取得してからのウェイトが非常に大きいと感じました。

まとめ

以上の比較検討を行い、費用対効果を第一に考え、私は試験経由の中小企業診断士を選択しました。

それぞれの長所、短所をまとめると、
海外MBA:
ハードルが非常に高く万人におすすめできないが、行ける人は迷わず行くべき

国内MBA(単科):第三者へのアピールポイントとしては弱いが、手軽に必要な知識を得ることができる

国内MBA(総合):費用、スケジュールで問題ない場合は、しっかり腰をすえて学ぶという点で良い

中小企業診断士養成課程:時間がなく、必ず資格が必要という方におすすめ

試験経由の中小企業診断士:確実に合格することが難しいが比較した場合、最もコスパが良いでしょうか。

それぞれ一長一短がありますので、皆さんの事情で選んでいただけるといいと思います。
途中で断念することもありうると思いますし、チャレンジが無駄とは思いませんが、どれにチャレンジする場合でも、多かれ少なかれ時間とお金がかかります。しっかり検討し、ご自身の納得する手段をとっていただけると良いと思います。

では

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