永遠を見に東福寺へ−京都旅3日目
あぁ〜この言葉には弱いんだよ〜!
というワードはありますでしょうか?
私の場合は「永遠」。
この単語を聞くと、自分が生きられる範疇では確かめられない、蜃気楼のような掴みようの無さを感じます。
掴めないからこそ憧れてしまう、と言いますか…。
そんな「永遠」を閉じ込めたお庭があると聞き、東福寺へ向かいました。
京都駅からバスに揺られて10分ほど。
青紅葉の海が広がる臥雲橋を渡り、境内へ。
この光景、時代劇なんかでも見かけますよね。
我が家は鬼平犯科帳好きなので(渋い笑)、エンディングにチラッと映るこの光景を目の当たりにして興奮しました!
先ほどの臥雲橋から見えた通天橋を見学させてもらいます。
見渡す限りの青紅葉、秋はまた更に美しいだろうなぁ。
通天橋では和装婚の前撮りも行われていてほっこり。
あ、写真は記念撮影後にいそいそとマスクを着用している私です。笑
さぁ、いよいよ件のお庭があるという方丈の見学へ。
この方丈では作庭家・重森三玲(しげもりみれい)が昭和に作り上げたというお庭が見られるのです。
方丈に入るとすぐ目に入るのが写真の石庭。
7つの石が配されていますが、北斗七星を表現しているのだとか。
この石はかつて本坊内にあった厠の廃材を利用しているそう。
サステナブルだ!
続いて現れる南庭では枯山水の基本を踏襲したお庭が。
他のお寺さんでも思うのですが、本当、どういう手順でこの文様を作っていくのでしょうか?
枯山水とは打って変わって、サツキの刈り込みが美しい西庭へ。
市松模様になっていますね!
いつもはらぺこな私としては、この刈り込みが緑色のフィナンシェ的おやつに見えて仕方なかった……
いよいよ私的最大のお目当て・北庭へ。
苔が市松模様柄に残され、
段々と輪郭が曖昧に溶け合った先にぽこぽことサツキなどの木々が現れるという。。
美しかった……。
思っていたより小ぢんまりとしたお庭でしたが、うっとりとした世界が広がっていました。
何一つとして無駄がなく、調和がとれたお庭でした。
重森氏による東福寺の一連のお庭は「永遠のモダニズム」と称されています。
永遠のモダニズム、なんとも痺れる響きです。
ずっとずっと新しい、のですから!
弱点ワード・永遠にモダニズムが組み合わさって、そんなことってある?とくらくらきちゃいます。
が、重森氏は見事に見せてくれました。
禅の侘び寂びを重んじながら、市松模様や北斗七星といった馴染みあるモチーフを使うなど、私たちにも身近に感じさせてもらえたような。。
ずっと新しい、は伝統と革新を知恵と工夫によって実現されているのかもしれません。
永遠のモダニズム、ぜひ体感を。
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