枯声朽身

声は枯れ
身は朽ち
心は雲散し
影は霧消する

始まりは
意識の半歩先に
終わりは
知覚の半歩後に
ただ在り続ける
重なり合うことはなく
常に半歩ずれている

捉えることは決してできない
にもかかわらず
捉われ続けることだけは
確定している

今生の
始まりも
終わりも
認識できないのであれば
夢や幻とさほど変わりはない

夢ならいっそ楽しめば

昼夜問わずに
四六時中
夢見心地も
悪くない

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