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ヨガやマインドフルネスの一般化!?

以前、ヨガやマインドフルネスといったインド哲学のエッセンスが身近に浸透てきたなー、という記事をアップしました。

私や、ヨーガ療法士asakaがヨガと関わり始めた十数年前と比べると、ヨガインストラクターやヨガスタジオは格段に増えています。また、効果的な呼吸法やマインドフルネスの実践などは、一部の熱狂的なヨギー(ヨガをする人)の共通言語ではなくなり、一般的な健康法の一つになっているのではないでしょうか。
ヨガ人口は国内に400万~600万、大手ヨガインストラクター養成スクールの調査によると、
年に1回の実践者も含めると1100万人ほどいるとも言われています。

おだやかプロジェクトでは以前より、ヨガやインド哲学の智慧を障害福祉、教育、労働等の分野に取り入れる活動に取り組んできました。
メンタルヘルスの講座を実施したり、学会で研究発表したり、様々な角度からアプローチしました。

私たちの小さな活動も、ほんの少しの微力ですがヨガの一般化に貢献ではないか?と思っています(笑)
しかしヨガの普及が加速することで、下記の記事のようにヨガインストラクターの飽和状態が見られるようになりました。当然と言えば当然なのですが、複雑な気持ちにもなります・・・。


健康体操としてのヨガの需要

ヨガの魅力の一つに気軽さがあります。単純に健康体操としてアーサナ(座法、一般的には「ポーズ」という言葉で受け入れられていることが多い)を学ぶのであれば、毎週、毎月、スタジオに通ってインストラクターから学ぶ必要はありません。youtubeの動画でも良いと思います。
※魅力的なプログラムを提供されているスタジオもあり、この点には色々な意見はあると思いますが・・・。

ヨガをダイエット、美容、健康体操として捉え続けるインストラクターの需要は今後ますます減っていくのではないか?と私は感じています。


今後も必要とされるヨガの智慧

健康体操としてのヨガとともに、マインドフルネスの考え方も社会に広がってきています。メンタルヘルスの観点からも、マインドフルネスの心身への効果が期待されています。

ヨガが一般化されてきたからこそ、私たちはヨガとの向き合い方を一歩先に進められるのではないでしょうか。
私たちも含め、ヨガの指導を生業にされている人の多くは「全米ヨガアライアンス」等のヨガ指導者育成機関でヨガやインド哲学について学んでいると思います。その中で、ヨガを単なる健康体操、美容、ダイエット方法ではなく、ヨガの目標が解脱(自由)であると理解しているでしょう。アーサナ(座法)の良しあし、美しさを競うものでもありません。

今こそ、学んだヨガの智慧を社会課題のために役立てる時だと私は考えます。
インド哲学の一つである仏教学の中に、「応用仏教学」という研究があります。戦後に形成された比較的新しい学問です。

応用仏教学とは、仏教の思想・視点を経済や人の心理など様々な社会課題に応用させようと試みるものです。マインドフルネスの医療、教育、労働分野への導入等は、応用仏教学の事例の一つだと言えます。
おだやかプロジェクトでも、以前より応用仏教学の視点からインド哲学の普及に取り組んできました。

今後ヨガの指導者に求められるのは、以下の2つだと考えます。

① オフザマットのスタンス
スタジオやマットの上で行うだけがヨガではない、アーサナだけがヨガではない、美容と健康と体の柔軟性だけがヨガではない。アーサナは良い瞑想状態を作り、解脱(心の自由)を目指すものであるということを再認識する。

② 社会課題に智慧を応用する
行政の問題、会社経営の問題、人間関係の問題等々、様々な社会課題にインド哲学の智慧は応用出来る。ヨガの指導者はそのことにもう少し自信を持っても良いと思う。私たちはそのくらい大切なことを学んでいる。

どうしても自信が持てなかったら、ガンジーやヴィヴェーカナンダ、中村天風などの書籍に触れても良いかもしれません。インド哲学の智慧が、社会に大きな影響をもたらす多くの事例を学べると思います。



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