顆粒だしと天然だしの違いって? 飲むおだしに「恋」した理由
お出汁って何?
シンプルな質問って意外に回答に困ったりすることがありますよね(笑)
運命の“お出汁”との出会い
10代からアメリカや西洋にかぶれ、日本の文化や食に興味を抱くこともなく過ごしてきました。
料理店で出会ったお出汁にビビッと"一目惚れ"したにも関わらず、「お出汁ってそもそも何?」という始末…。
これでは運命の「お出汁」との恋が成就するはずはない…(涙)
ということで当時29歳、いつか「お出汁」と相思相愛になれる日を夢見て、まずはお出汁とは何なのか?を考えることに。
顆粒だしと天然だしの違いとは?
数年前になりますが、IT企業の社員の方にお出汁のテイスティングをして頂きました。Aは顆粒だし、Bは天然素材のだし。
「AとB、どちらが正しいではなくどちらが好き、馴染みがありますか?」
結果は想定通り、90%以上の人が「Aの顆粒だしの方が好き」ということ。
では自然のうま味と人工的なうま味、一体何が違うのでしょうか?
自然素材のうま味
自然素材のうま味は、
とにかく優しい。
●メリット
素材本来のおいしさ、芳醇な香り、後味が良い、アミノ酸などの栄養がとれる、体にも優しい
●デメリット
コストがかかる、安定しない。化学調味料に慣れている人には物足りない(パンチがない)
人工的なうま味
人工的なうま味は、
とにかく、強烈!
●メリット
コストが安い、わかりやすいおいしさ
●デメリット
繊細な味(素材の味)が分かりずらくなる、塩分、糖分の過剰摂取で成人病のリスク増加
商品の裏面表記を見てもわかりますが、市販の商品にはほぼ、調味料(アミノ酸等)という調味料が入っております。
アミノ酸等の調味料(化学調味料)、酵母エキス、たんぱく加水分解物などは少量入れるだけで味が「バシっ」と決まる!一言で言うとみんなが好むわかりやすい「おいしさ」になるのです。
どうもこれを入れないと現代人は美味しいと感じず、商品があまり売れない様です(涙)
結果、メーカー側も過剰な「おいしさ」を追求し味付けも濃くなっていく。
普段からこのような食生活をしていると、舌は本来の自然の「うまみ」を感じる事がだんだんできなくなっていくので注意が必要なのですが…。
顆粒だしの正体とは?
原料の約50〜70%は、「砂糖」と「塩」、そこに鰹エキスや鰹節粉末、先ほどの化学調味料やうまみ調味料といわれる「グルタミン酸ナトリウム」を入れた風味調味料。
私も当時顆粒だしを使ってましたが、素材のうま味というよりは、塩味と甘味から感じる「おいしさ」だったようです。
わたしがお出汁に「恋」をした理由
美しく輝くお出汁、その芳醇な香りと優しい味。
飲み終わった後にも続く心地よい余韻。
おいしいだけでなく、心まで満たし豊かにしてくれる。
素材の優しい味が、私の細胞を包み込み、からだ中に染み渡っていく感覚は今でも忘れられません。
最後に
振り返ると私はお出汁を通じて、人生を変えるたくさんの「気付き」をもらいました。
シンプルに考え、シンプルに生きる。
今後もお出汁を通じて発信していきたいと思います。
今日も最後までお読み頂きありがとうございました!
雅結寿
店主 阿部 恵里子
のむ天然おだし
雅結寿(みやびゆいのじゅ)
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