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マリオカートを通して勝ち続ける意志力を想う
2年前に姉妹でスケートに通わせた。次女の方がスケートが上達すると、長女はつまらなくなって行かなくなるばかりか、妨害しようとまでする。
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この現象に再現性があるならば、「子どもがゲームばっかりする」に対する解決策となるのではないか。長女が親戚の家に長期滞在している隙に、次女にマリオカートを叩き込んだ。
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ゲームよりスポーツの方が偉いのか?
私自身、振り返って「やることさえやっていれば、ゲームにのめり込んでもいいじゃないか」と思っている側の子供だった。
この意味で、子供のゲームを嫌がるのはダブスタになる。熱中するものが見つかったなら、スポーツだろうとゲームだろうと立派な事だと考えている。
むしろ、最近ではゲームもスポーツだと認められるように市民権を得てきた。少なくとも日本においては、梅原大吾さんの功績が大きいと思っている。
本「勝ち続ける意志力」の題材はゲームだけど、「勝つ」のではなく「勝ち続ける」という教えは、他のあらゆる道を極めることに通じている。このため、ビジネス書としても読まれている。
習い事のサッカーに打ち込んでも辞めてしまう同級生を横目に、梅原さんは最後までゲームをやり通して、職業としてのゲーマーという道を切り開き、世界に名を轟かせた。
その結果、「たかがゲーム」と冷笑してきた世間の評価をひっくり返した。
ゲームをすると梅原さんの教えが蘇る
様々な分野に通じる教訓ではあるものの、ゲームをやっているとダイレクトに梅原さんの教えが蘇る。世界レベルからは程遠い初心者レベルでさえ感じる。
例えば最近のマリオカートで言えば、エンジョイ勢でも楽しめるよう初期設定では「ハンドルアシスト」がONになっていて、コースアウトしないように保たれる。
でも、アシストがONになっていると、ショートカットしたいのに強制的に戻されたり、ターボが効かなかったりという弊害もある。50ccでは勝てても、より高いレベルを目指すと、安全を担保してくれるアシストを手放さねばならない。
アシストをOFFにしてドリフトの練習をしはじめると、失敗も増えるので戦績は下がる。短期的に戦績が落ちて「勝つ」ことはできなくなっても、ここで辞めてしまうと「勝ち続ける」ことはできない。
マリオカートに限らず、現実世界のスケートでも片足で滑ろうとするとこけることはある。ズッコケる姿はカッコ悪いけれど、それなしに次のレベルに上がることはできない。
梅原さんの「勝つために変化し続けろ」「人の目を気にするな」という教えに励まされて頑張ろうという気持ちになる。
極める努力ができれば学校の単位は余裕
ゲームの世界は単純化されていて、現実の世界の複雑さを反映していない。この意味で、いくらゲームを極めたからと言って、現実世界でその通りにいかないという指摘はおっしゃる通りだと思う。
その指摘を受け入れるならば、ペーパーテストも単純化されていて、現実世界の複雑さを反映していないことも認めねばならない。裏を返せば攻略法はある。
ゲームで手っ取り早く上達するためには、上手い人のやり方を観て盗んで、それを目指して練習をすればよい。手本の無いところまで極めれば、試して→結果を得て→内省して→また試すサイクルを回す。
これは割と他の世界にも通じる。当たり前なのに意外と真面目にやる人が少ないので、実践するだけで差を付けられる。習慣としてできるようになれば、ゲームはもちろん、学校の単位を攻略するくらいは余裕だと思っている。
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