リーダーとの別れと残された者を突き動かすもの
バイト先の店長から「明日からお前が店長な」と言われる話に似た、それよりはスケールの小さな話をする。
とある趣味のサークルで、ここ半年くらい慕ってきた人がいた。と言っても素性は知らない。たぶんオッサンだろうけど、性別も分からない。それでも、目標に向かって共に戦っては喜怒哀楽を共にした仲である。
その人が管理する30人程度のグループに私も所属していた。イベント情報を紹介してくれたり、「こうやったら上手くやれる」とアドバイスをくれたり、苦戦した時には助けてくれたりした。
グループの管理にも苦労が伴うのだろう。メンバー募集しないとグループが存続できない一方で、話の通じない人やマナーの悪い人も入ってくる。いつもリーダーは苦労していた。
ある日の突然、リーダーが「疲れたので辞める」という旨のことをチャットに書き残した。たかが趣味とは言え、半年共にした仲なので寂しかった。
だけど、普段から苦労するリーダーのことも知っているので、快く送り出すことしかできない。
私が何か出来ることは無かっただろうか?いや、出来る限りのサポートはやったじゃないか。その手腕が認められた証拠に、私が後任のリーダーに指名された。
HEROWARSのギルドマスターはじめました
「趣味」と書いたのは、1つ前の記事のオンラインアクションRPG「HEROWARS」のことを指す。
「リーダー」と書いたのは、最大30人で戦う「ギルド」という集まりのギルドマスター(以下、ギルマスと記載)を指す。
元ギルマスは管理疲れで去って行ったけれど、HEROWARSそのものが嫌になった訳ではない。より強い他のギルドに3アカウント引き連れて移籍し、メンバーとしてよろしくやっている。
サーバー内ではギルドごとに順位が付く。我々はブロンズリーグの上位にいる。元ギルマスが移籍した先はシルバーリーグ中間にいる。対戦できないほど遠くに行ってしまった。
その場でギルドを解散して元ギルマスを追いかけることも出来たけれど、私は託されたギルドを継続させることに決めた。元ギルマスが礎を築いた運用を踏襲している。
空席のできたギルドに残された俺たちを突き動かすのは、シルバーリーグに昇格して元ギルマスをぶっ倒すために他ならない。恨みはないけど、それが出来たらエモい気がする。
過疎化するサーバーでギルドを維持するために
HEROWARSはプレイ人口が増えるたびに新しいサーバーを立てる。つまり、同じサーバーに所属するのは、同じような時期に始めたプレイヤーである。
新しい流入はほとんどなく、時間が経つごとに辞めてしまう人もいるので、サーバー内は徐々に過疎化し、勧誘が飛び交う。もはやクリックゲームではなく、勧誘合戦である。
私は、日本語でやりとりできて、課金ノルマなしで、シルバーリーグに行けるようなギルドを目指している。そのためには、日本語で意思疎通できるメンバーを勧誘しなければならない。
元ギルマスがヘッドバンドされたように、私も他の日本語プレイヤーを勧誘する。サーバーチャットやDMを駆使して、「僕のギルドに入ってギルドチャンピオンになってよ!」と送りつける日々である。
なりふり構っていられないので、noteでも勧誘する。PC版のHEROWARSで私を見かけたら、ぜひギルドに参加して、元ギルマスを倒すのを手伝って欲しい。