日本酒発祥の奈良で飲み歩く
日本酒を飲みに奈良へ行くぞ!と意気込んで調べるも、気になっていた「風の森」「みむろ杉」をはじめ、多くの酒蔵は見学を中止しているようだった。せっかく奈良に行くのだからと、「春鹿」をメインに据えて、近くのお店を攻略することにした。
周囲の人々に聞き込んだ結果、近鉄奈良付近には良いお店が数多くあることが分かった。たくさんのピンが立てられて、奈良への期待が高まった。この場を借りて感謝。
以下、写真と同行者の記憶を頼りに、足取りを辿る。私が撮った写真はオールドレンズのマニュアル撮影なので、酔うほどにピントが合わなくなるのはご愛敬。
和食ダイニング拓
奈良集合に昼集合して、昼飲みできる店なんてあるのか心配だったのが杞憂だった。オススメ頂いた中から「拓」を選んだ。今思うと、1軒目として選ぶにはデンジャーゾーンだった。
冷蔵庫から選んだ日本酒をセルフサービスで飲めるお店。私達は1時間の飲み放題を選んだ。ガンガン攻めない人には、おちょこ1杯100円で少しずつ飲む選択肢も用意されている。
そこら辺のお店で見かけると「おぉ!」と一目置く酒が、飲み放題に並んでいる。勝駒、かぶとむし、新政エクリュ、花陽浴、…錚々たるラインナップだった。
前評判で知人から「夏でもアテは鍋しかない」と聞いていた。そんなことはなく、食べ応えあるアテも多いよと弁解しておく。
せっかく奈良に来たのだから、地元のお酒が飲めるというのも嬉しい。
奈良の日本酒との出会いとしては、「倉本」が丁寧に日本酒をつくっているなぁと感じた。
我々一行が日本酒の凄まじさに夢中になっていた時、店内はテレビのロケでワチャワチャしていた。
飲み放題タイムが終わりグラスを飲み干すだけとなったタイミングで、「お騒がせしました」と店主が四合瓶を差し入れてくださった。このタイミングで新政が来た。
ロスタイムで四合瓶を飲み干すことをお許しいただいた。日本酒を12種類飲んでいたようだった。記憶は曖昧でも写真は正確でよかった。
萬御菓子誂處 樫舎
昼食を済ませた時点で、このまま飲み続けたら危険だと判断し、甘味処をはさむことにした。
行列で1~2組待ったのは、酔い覚ましにちょうど良かった。そしてかき氷にありつく。
昔ながらの建物で二階席に通していただいた。和菓子のお土産も売っている。
後に訪れたお店で「かき氷を食べてきまして」と話すると、「ほうせき箱ですか?樫舎ですか?」と聞かれる。ならまち界隈でかき氷といえば、洋風なら「ほうせき箱」、和風なら「樫舎」という二大巨頭のようだった。
今西清兵衛商店
ようやく今回の本命、「春鹿」を醸している酒造「今西清兵衛商店」を訪れた。
蔵っぽい建物の中で利き酒ができる。
5種類の春鹿を順番におちょこでいただく。たったの500円。
5種類目まで飲むとようやくアテの奈良漬を出してくれる。イケるクチっぽい雰囲気を出すと、追加で飲ませてくれることもあるとかないとか。
そして最後に新品のおちょこをお土産に持ち帰ることができる。ここまで付いて500円はお得感がある。
気に入ったお酒はお土産に買って帰ることもできる。保冷バッグを持っておけば生酒を買うこともできた。
日本酒とおつまみ Chuin → 大阪に移転
かき氷を食べた「樫舎」の近くにあった日本酒のお店が気になって突入してみた。
こぢんまりした空間でオシャレに日本酒を楽しむ。逆さの富士山とかシャレてる。
出入り口の引き戸の扉を格納する側が細いカウンターになっていて、こうすると空間が有効に使えるなと感心するなど。
豐樂(とよのあかり)
夕食の時間になってまいったので、店構えと看板だけで選んだお店。
私は風の森の利き酒をいただいた。このあたりまでくると記憶が怪しいところ、わたしのかわりにちゃんと覚えていてくれるのでカメラは優秀。
どの店に行ったのか後で名前を思い出せなかったのが、だいたいの場所と口コミサイトの写真から「とよのあかり」だと判明する。友人がオススメしてくださったお店だった。
奈良の食材を使っていて、日本酒も飲めるので、良いチョイスだったと思う。
蔵元 豊祝 奈良店
もうそろそろ帰ろうかと近鉄に向かう。すると、駅の中に酒蔵が直営している立ち飲みがある。そりゃ入るっしょ。
利き酒セット400円という衝撃の価格設定。飲んでいて、どのグラスが何のお酒か分からなくなるのは玉に瑕。でも、このあたりまでくると、例え区別が付いたとしても味を覚えていない。
神戸方面から近鉄で奈良に来ると、寝過ごしてもたかだか三宮で止まってくれるのは優しい。JRだと信じられないような場所に連れて行かれることがある。そう、我々は三宮に降り立ったのだった。
To Be Continued…