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秋空に研ぎ澄まされて来たはずの陽射しに深く息ひとつ吐く 幼児がてんてんてんとつく鞠のリズムにも似た秋の朝の陽 ****** あったかぁいと口から溢れ出た。お日様が暖かいなんてひと月前だと有り得ない。陽射しが痛いものから柔らかいものに変わった。土手では少し遅めの彼岸花が満開。
食卓を斜(はす)に横切る影をただ茫と眺める罰当たりにも 身の上を重ねて流す涙など何の足しにもなりはしないと 知ったとて手すら貸せない身なのなら口は閉じよう目もしばらくは