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#30 ヘルプシーキング行動力 ~助けを求められない原因分析からスキルの磨き方を考える~

今日は上手に助けを求めるスキルであり、これからの両立にかかわらずビジネスの現場で欠かせない『ヘルプシーキング行動力』の磨き方について話をしましょうということで、昨日に引き続き進めていければと思います。
ヘルプシーキング行動力は読んで字のごとく、困ったときに周囲に助けを求めるスキルですが、なぜ今このスキルが着目されているのか、そして私たちにとってどんないいことがあるのかについては、昨日の放送で詳しく話をしていますので、こちらもセットでお聞きください。

#29
~助けを求めることは甘えではなくビジネススキルである~

放送はこちら▼


今日の放送は抵抗なく助けを求められて、且つその行為がチームの成果につながる上手な助けの求め方ってどうするのか、どうやってそのスキルを磨いていくのかについて話をしましょうという事でしたけれども、どうやって磨くのかを考えるにあたって、「なぜ助けを求めにくいのか」こっちから考えていきたいなと思います。

助けを求めにくくなってしまう要因

皆さん助けを求めにくくなってしまうのはなんでだと思いますか。
大きく三つの要因で分析ができると思いますので、ぜひ一つ一つリアルケースを思い浮かべながら聴いていただければと思います。

まず要因その一は、これは圧倒的に「心理的ハードル」ですよね。
言い換えると思い込みがあると思います。
例えば私たち割と個人の責任感強めですので、この仕事は自分でやらねばならないという思い込みがあったり、頼るより頼られる奴が偉いとか、弱みを見せたくないとか、みんな忙しいから自分でやらねば、とか。
結構両立中の女性から言われるのが、ただでさえも両立でいろいろ迷惑かけてるんだからこれは自分でやらねばならない、そんな風な思い込みに囚われてしまって、助けを求めにくくなっちゃう。
こういう話を聞くんですね。
これらをちょっとまとめて思い込みっていう要因に分類させていただきましたけれども、皆さんはいかがでしょうか。

そして二つ目の要因は、「甘い予測と判断遅れ」というグループに括らせて頂くのですけれども、これはどういうことでしょうか。
ギリまで抱えちゃうってことですね。
いけそうな気がするとか、自分でなんとかできるだろうと思いながら最後ギリギリまで仕事を抱えて、決定的にダメになった時にはすみません…ゲロゲロ…そんな感じでしょうか。
「甘い予測と判断遅れ」これが要因その二。

三つ目の要因はですね、これがまた根深いんですけれども。
「頼むという選択肢が取れない」
これどういう状況かイメージつきますか。
要は頼むほうが時間がかかる仕事のやり方しちゃってるっていう状態ですね。
自分しかやり方がわからないだとか、業務の整理がされていないのでパッと依頼ができないとか、この仕事お願いしようと思うとゼロから説明して、ファイルがどこに置いてあるかというのも自分しかわからないんでそれも言わなきゃいけないし、とか。
こういう状態だとやっぱり時間がかかるだとか、そこまで出来ないということで頼むっていう選択肢がそもそも取れないっていう状況って起こりがちじゃないかなと思います。

ということで、三つの要因は自分自身の心理的ハードルと予測の甘さと最後は頼むという選択肢が取れない仕事のやり方しちゃっていること。
言うのは簡単ですけども、なかなか重いテーマですし、私も胸がチクチク痛みます。

ヘルプシーキング行動力の磨き方

でもここを前回の放送の通りですけれども、私を楽にしたいんでヘルプを求める、私が困っているので助けを求めなければいけないではなくて、抱え込まずにチームにとってベストな状態で依頼をするためにヘルプを求めていかなければいけない。
ビジネススキルの実践ですよね。
こう考えた時にヘルプシーキング行動力をいい形で磨くヒントが逆にこの要因の中に隠れているんじゃないかなと思います。
磨き方なんですが、ここまでの話を聞いていただいてもう皆さんピンときていると思います。
大前提としてヘルプシーキング行動力を磨こうと思ったら、いざ困ったときにどうするかっていうことよりもやっぱり普段からの仕事のやり方と、且つ仲間との関係の作り方っていうのがかなり大きく影響しますよね。

なので最後に普段からの仕事のやり方と仲間との関係の築き方、それぞれのチェックポイントを挙げていきたいと思います。
まず普段からの仕事のやり方ですね。
まず一つ目、あなたの状況を周囲はきちんと把握ができているでしょうか。業務の計画の立案がきちんとできていて、且つそれをちゃんと共有しているか。
もう1つ、時間当たりの生産性は適切か。
決定的に非効率な仕事のやり方をしていたり、自分にしかわからないようなやり方をしていたり、要求以上の事をやりすぎていないか、とかですね。
そしていざ依頼をする場合に、誰なら今それを引き受けられるのか、誰にそれをやれるスキルや経験値があるのか、こういうことを把握しておく必要がありますので普段から必要な情報収集周囲の人への関心を持てているか。
こういったことが大事になりますね。
そして次に仲間との関係の築き方。
これはですね、逆の立場だったらどんな人を進んで助けたいと私が思うか、ここから考えて行くとすごくわかりやすいですよね。
まず一つはやっぱり普段からチームに貢献しようという姿勢で仕事ができているかどうか。
仲間があなたの仕事姿勢を評価しているかどうかっていうところは、いざとなった時にあなただったら助けたいって思える一つの分かれ道になるんじゃないかなと思います。
例えば普段からうちは大変で大変でって言っていたり、あと整理されない仕事をぶん投げるような依頼の仕方をしたりっていう人よりも、普段から笑顔で仕事に真剣で、助けたとしたらごめんなさいではなくて、心からありがとうって言ってくれる人であれば、やっぱり助けたいと思えますよね。

こういった観点でチェックしていくとなるべく自分の心理的な負担を和らげながら、且つ相手の負担も少なく適切なタイミングで仕事のヘルプを出すっていうことが出来るようになっていく、すなわちひるがえってヘルプシーキング行動力を磨くことが出来ていくんじゃないかなと思います。

ヘルプシーキング行動力で仕事の景色を優しさに変えよう

最後に一人一人がこういったスキルを磨くこと、そしてこういったチームでの関係性をつくって仕事を進めていくことってやっぱりこれからチームでの成果を出す、上げていくヒントが詰まっているんじゃないかなと思います。
なので両立期の私たちだけの必要な行動ではなくて、チームみんなでヘルプが出し合えて助け合えるような仕事のやり方だとか、情報の共有の仕方だとか、チーム内の関係の築き方、お互いへの関心の持ち合い方、情報の共有の仕方、必要な業務の標準化ということが出来ていくといいんじゃないかなと思います。
何よりもやっぱりお互いに関心が持ってて、且つ困った時に助け合えるっていうこの安心感があるチームって、今で言うエンゲージメントの高いチームですよね。
ひるがえってそれがチーム全体のパフォーマンスだとか、お互いの経験値を広げていく人材育成にもつながっていくんじゃないかなと思います。
なので私たちはこのやっぱりヘルプシーキング行動力っていうものをきちんとビジネススキルと捉えて、私たちにだけ必要なスキルではなくてチーム全体の標準の仕事のやり方としてインストールしていくということができるといいなと。
そんな仕事の景色を広げていきたいなと思う今日この頃です。
ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。
ということで、二回にわたってヘルプシーキング行動力について一緒に話をさせて頂きました。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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