#603 落ち込んでいる相手に、ヒットを狙ってはいけない
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、時間で成果を出す仕事のやり方を根っこから変えるオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
今日は、両立サプリのチャンネルにある質問ボックスにいただいたご質問を取り上げたいと思います。
質問ボックスは、チャンネルのプロフィール欄にリンクを貼ってありますので、放送で取り上げてほしいこと、ご質問などがございましたら、よかったら送ってください。聴いてくださる方に放送のテーマをいただけるのは本当に嬉しいです。ありがとうございます。
落ち込んでいるパートナーになんと声をかけたらいいか
今日、取り上げさせていただくのは、ゆうさんからの質問&お悩み相談です。
【夫の会社は、半期に一回、昇進のタイミングがあるらしいのですが、今期はかなりがんばっていて、成果も出した自信があったのに、残念ながら保留になったようで、かなりの落ち込みようです。
本人いわく、この人に先を越されたらまずいと思っている人にも越されたとのこと。
妻の私は、なんと声をかけていいか分かりません。
楽観的にというのも違うし、触れずに放っておくのもどうなのと。
子どもの世話もすることなく、頭痛がすると言って、すぐに部屋に行ってしまいます。
どうしたらいいでしょうか?】
というご質問です。
ゆうさん、ありがとうございます。
ご質問を整理すると、パートナーが昇進がかなわずに落ち込んでいる。自分はなんと声をかけていいか分からないが、一方で放っておきたくもない。こういうテーマかと思います。
ゆうさん、一緒に考えてみましょう。
こういうシーンはありますよね。
パートナーが何かに落ち込むシーンもあるし、自分が何かに落ち込むシーンもある。
皆さんだったらどうしますか?
相手の立場に立って想像してみる
まず、変われないけれども、パートナーの立場に立って想像してみたいなと思いました。
ずっと頑張ってきて、成果も出していて、自分的には確信があった。
それだけにショックが大きいでしょうね。たぶん、どっと疲れも出ているんじゃないかなと思います。
「なんでだよ」と、上司や評価者を責めたい気持ちだって持つでしょうし、自分の中で全力だったとしたら、すぐには次にどうしたらいいか分からない、そういう状態にもあるんじゃないかなと思います。
さらに、同期のことも書いてありましたので、同期に比べてどうか、同期からどう思われるか、人間ですからこういったことも気になって、それがさらに落ち込みに拍車をかけているかもしれない。
もしかしたら、家族に昇進できたよと言いたかった、喜んでほしかった。それだけに、それが言えないことにもがっかりしているかもしれない。
ともすれば、パートナーにどう思われるだろうかと、もしかしたら心配しているかもしれないですよね。
だいぶ妄想が入ってますけれども、相手の立場に立って想像してみるということをしてみました。
ゆうさんのご質問の事象が、いつからか、どのぐらい続いているのかによるかもしれないですが、自分の気持ちをまたぐっと起こしていくのに、時間がかかるかもしれないですよね。
すぐには切り替えできないかもしれない。
同じことが起こって、すぐ切り替えられる人もいると思いますが、相手にとっての重さ次第ですので、時間がかかるかもしれない。そういうものだよねと思ってあげるところが、まずスタートになりそうかなと思います。
関わる上で気をつけたいこと
何と声をかけていいのか分からないけれども、放っておきたくもない、ゆうさんの気持ちを踏まえて考えてみたいのですが、どう関わるかよりも、関わる上で気をつけたいことがあるんじゃないかなと思いまして、小田木所感ですが、二つほど考えてみました。
やってあげることに対してレスポンスを過剰に期待しない
まず一つは、ミラクルヒットを打とうとしない。
これが結構大事じゃないかなと思います。
どういうことかというと、例えば、気持ちを切り替えてほしくて、笑顔になってほしくて、相手の好きな美味しいものを用意したとするじゃないですか。
ミラクルヒットを打とうとしないというのは、してあげたことの過大な効き目を期待しないということですね。
例えば、用意した美味しいものに対して、「ありがとう、元気になったよ」と言ってくれることを期待するとか、落ち込んでいた顔が、それを食べて笑顔になることを期待するとか、こういうイメージですね。
もちろん、期待しないだけですので、結果がそうなるのは全然いいと思います。
ただ、「ありがとう、元気になったよ」と言ってくれるかと思ったけれども、あまり効果がなかったとか、食べて笑顔になるかと思ったけれども、あまり表情はさえなかった、こういうこともあるかもしれない。
やってあげることに対してレスポンスを過剰に期待しない。
とにかくやってあげたいことをやってあげる。
こっちの方に視点を向けるのが、結構大事だと思います。
私もそうですけれども、してあげたいからするのですが、何かをしてあげると、レスポンスを過剰に期待しちゃうんですよね。
もちろん、期待通りのレスポンスがあるときもあるのですが、相手が落ち込んでいるとか、いつものコンディションではないときは、期待を過剰に持たずに、まずはしてあげたいことをしてあげる。
これに尽きるかなと思います。
問題解決してあげにいかない
関わり方で気をつけたいこと二つ目は、問題解決してあげにいかない。
これだと思います。
状況が第三者として客観的に見えると、例えば、「半期に一回の機会であれば、またすぐに次が来るよ」とか、「評価の理由を上司に聞きにいったほうがいいんじゃない?」とか、「昇進や昇格は、個人の結果だけではなくて、いろんなポストの調整も含めて最終的に決まるから、あなたの実力が足りないわけじゃなくて、何か事情があったんじゃないのかな?」とか、良かれと思って、いろいろ言ったり、問題解決してあげようと頑張ってしまうこともあるのですが、基本的には、相手だってそう気付いている。
いろんなアドバイスを聞ける時もあれば聞けないときもあるし、それを聞ける相手もいるし聞けない相手もいる。
これを理解してあげることが、結構大事かなと思います。
なので、見方を変えると、自分が全部解決してあげなきゃいけないという考え方を、いったん手放すことともつながるかなと思います。
相手だっていろいろ考えているし、自分以外にも相談できる人やアドバイスをしてくれる人もいる。
きっと、聞ける時に聞きたい相手からいろんな情報を得ながら、時間をかけて起こったことを消化していく力が相手にもある。
まずはそう構えていいんじゃないかなと思います。
どうしてほしいか聞いてみる
じゃあ、どうするかですが、何か私にしてほしいことはある?こう聞いてあげたらいいんじゃないかなと思います。
例えば、一人になる時間がほしいのかもしれないし、いつも通りに振る舞ってくれるのが一番嬉しいと言うかもしれないし、一方で、愚痴っぽくなるけど、聞いてくれない?と言うもしれない。
めちゃくちゃ励ましてくれない?と言うかもしれない。
どうしてほしいかは相手しか分からないし、思っていることが相手にはあるんじゃないかなと思います。
なので、それを聞いてあげるのがいいんじゃないかなと考えてみました。
ということで今日は、昇進がかなわず落ち込んでいるパートナーに何と声をかけたらいいかという、ゆうさんのご質問を取り上げさせていただきました。
ゆうさん、ご質問ありがとうございます。
元気のないパートナーを心配する気持ち、自分にできることをしてあげたい気持ちが、すごく伝わりましたので、何をするか以上に、そういった気持ちをゆうさんが持っていることが伝わるといいなと思いました。
パートナーには、起こったことを自分なりに消化しながら、ちゃんとまた立ち上がる力がある、そう信じていいかなと思っています。
お聴きいただきありがとうございます。
今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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