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#1108 自由に戸惑う体験しました~ビジネス垢を落とす~

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は4月2日の火曜日です。
昨日4月1日に、新しい生活のスタートを切ったという方も多いかと思います。
どんな一日だったでしょうか?
まだまだ緊張や新しい環境への適応が続く、そんなステージじゃないかなと思います。
焦らず、慣れるまで時間がかかる、この当たり前だけれども意外と忘れがちな前提を頭に置きつつ、一歩一歩歩いていきましょう。

今日の放送は、先週、私がした体験をベースに、そこから考えたことをお届けしたいと思います。
小田木体験&小田木所感ですけれども、ぜひゆっくり聴いていってください。

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続きはぜひVoicyでお聴きください。

本気で事業をするNPO法人クリエイティブサポートレッツさん

今日は、先週、私がとある体験をさせていただきまして、その体験と、そこで考えたことを放送にして、皆さんに共有させていただこうと思います。
まず何をしたかなんですけど、一言で言うと、重度の精神障がいのある方が通われる障がい者施設に、ビジネス・経営・人材開発に関わる人が滞在し、そこで何か見つかるかどうかを探しにいくという体験なんですね。
もう一回言いますよ。重度の精神障がいのある方が通う障がい者施設に一日滞在させていただき、何が見つかるか分からないけれども、見つけに行く。
こういう機会でした。
私はこれを企画された方に声をかけていただいて行ってみたんですけど、この時点で、これを聴いてくださる方の頭の中に描かれているイメージがあると思うんですけれども、たぶん根本から違うと思いますので、私自身もイメージを覆されたという観点も含めて、ここをお話したいと思います。

まず、この施設を運営されている方は誰かというと、一般的には社会福祉法人をイメージすると思うんですけれども、違うんですよね。
浜松には、全国的にも結構有名なNPO法人がありまして、それは何かというと、認定NPO法人クリエイティブサポートレッツさんという組織なんですね。
何をされてるかというと、障がいにもいろんな障がいがあると思うんですけど、レッツさんが対象にしてるのは、重度精神障がい。
重度精神障がいを持つ人たちが、一人一人の個性を大事にしながら生きていける、もっと言うと、毎日、心地よく過ごせる場所を作る。その活動を通じて、いろんな人と社会との多様な関係性を自分たちで作るんだ。そういった観点で、2010年からいろんな活動に取り組まれている。そんな団体なんですよね。
そのレッツさんが運営する事業の一つが、重度精神障がいを持つ方のための障がい者施設の運営という構図です。
レッツさんというのが、本気で事業をしている人たちなんですよね。
一個一個の発想が、私なんかがもともとそういったテーマに持っていた発想を根本から覆す発想で、例えば、「障がい者施設」と聞いた時に、皆さんが頭に思い浮かべる施設ってどんな感じですか?たぶん、例えば、郊外にあって、大きな施設で、そこに職員がいるので施設の中でいろんなことが完結する、そういった場だというイメージが強いと思うんですよね。要は、外から見えない場所。
でも、レッツさんの運営する施設は、超街中にあるんですよね。
なぜ街中にある必要があるのかというと、まず郊外というのはめちゃくちゃ不便である。障がいを持つ方も、そしてそのサポートに関わる方も、公共の交通機関も使えない場所に、わざわざ遠くまで行かなきゃいけないのがまずめっちゃ不便。
それに対して、街中は超便利。アクセスが便利なだけじゃなくて、歩いて行ける距離にいろいろある。これが、とにかく毎日生活をしたり、いろんなものを調達したりするのに、すごく便利。
それだけじゃなくて、こっちの観点が私はすごく驚いたんですけれども、例えば、郊外だとか住宅街というのは多様性の受容度が低いというんですよね。
つまり、街中の方が多様性の受容度が高い。
「いろんな人がいるよね」こういう状態が受け入れられやすいのも街中の特徴だ。そんなふうに言っていて、ああ、なるほどなと思いました。
実際にレッツさんの施設は、街中に自分たちの拠点と建物を持って、自分たちの建物なので、ぶちぬきの天井とか、自由に音楽ができる音響がバリバリの場所とか、そういうのが賃貸の制約がなくデザインされているんですよね。
そこに重度精神障がいを持つ方が通ってきたり、もしくは何人かはサポートを受けながら生活の拠点を持って過ごしている。
さらに、そこが本当に開かれた場所で、一人一人が自由に好きなことをして過ごせるんですよね。
レッツさんは、本気で事業をしている人たちだなというのが私の印象なんですけれども、開かれた場所を作って、好きなことをして過ごせる場所を作って、これがちゃんと持続可能な形になるように、いろんな事業に積極的にトライしているんですね。
事業とか、コラボレーションとか、観光、まちづくり、文化庁とかいろんなところと組んだ街中イベント、そういうのを仕掛ける側になっている。
代表の久保田さんいわく、今、あるものに自分たちが入っていく、合わせいこうとすると、私たちは苦しい。でも、自分たちが作ったものをオープンに広げて、いろんな人に入って来てもらう形であれば、私たちはすごく居心地がいい。だから、自分たちで発信者になって、場所を作って、いろいろなことをやっていくんだ。
そういった中で、今回はビジネスとのつながり。いろんなビジネスに関わる人たちと越境体験を一緒に作った場合に、何が生まれるのか。それを探ってみようという取り組みの一端になったということですね。

自由に戸惑う体験しました

私も声をかけていただいて、おもしろそうだなと思い参加をしたんですけれども、頭では分かっているつもりでいても、実際には入った瞬間に衝撃でしたね。
とにかくいろんな音とか声が聞こえてくるんです。
改めて自分が日常に生活する周りや身近な人に、そういった人がいないと、本当に知らないんだなということを実感しました。
人は知らないものを怖いと感じるんですよね。
実際に私も入った瞬間は、「どうしよう、なんか怖い」そんなふうに思ってしまいました。
さらに衝撃だったのが、プログラムの開始時のオリエンテーションがあるんですけど、そこから何が始まるかというと、「じゃあ、そこから3時間くらい自由行動で」こんな感じなんですよね。
自由って好きじゃないですか。私も自由が好きだったはずなんですけれども、ここで自由というものにこんなに戸惑うなんてということを、衝撃体験しました。
本当に何をやっていいのかが分からない。
いろんなことを試してみるんですけれども、そんな戸惑う自由時間を過ごしたあとで、みんなで集まって、それぞれが考えたことだとか、どんなふうに心境の変化があったかみたいなところを共有した時に、私自身が思ったのは、まず、目の前に誰か人がいると、「関わらなくてはならない」と思っちゃうんですよね。
上手に関わるにはどうしたらいいだろう?そんな感じで試行錯誤をするんですけど、これがそもそもの間違いで、関わらなくてはいけないという前提を勝手に自分で置いて、もがいていただけなんですよね。
そもそも関わりを求められてないというケースも、めちゃくちゃたくさんあります。
なので、ただそこにいるだけでいい。様子を見ているだけでいい。だって一人一人が自由に、本当に自分のやりたいことをして過ごしているだけなんで。
ひたすら太鼓をたたき続ける方がいたり、広告をちぎり続ける、それが本当に真剣で集中して楽しそうみたいな。
もちろん手をつないだり、関わることが好きな方もいれば、一切関わりなんて求めてないという人もいる。
なので「関わらなくてはいけない、うまく関わられなくてはならない」ということ自体が、私の自由ということを戸惑わせた前提なんだなと思いました。
それと同じように、「理解しなければいけない」「考えなければいけない」「目の前で言葉を発する人がいたら、その言葉を理解してあげなくてはならない」そんなふうに思っちゃうんですけど、伝えようとしているのであれば、聞いてみることができるかもしれないですけど、そもそも声じゃなくて音として聴く。あまりにも自分が言語コミュニケーションに慣れちゃっているので、そこへの依存度だとか、強烈な思い込みというのが、すごく強いんだなということを感じました。
そもそも自由ということに戸惑うという体験をしたのも、結構衝撃でしたね。
レッツさんがいろんな取り組みを地域に開いているコンセプトの一つに、「答えはないけど、問いはある」そんなコンセプトがあったんですけど、まさにその通りだな。自由ってなんだろうとか、本当に好きなことをするってなんだろう。違うということを本当に心から理解しているのか。

凝り固まっていたビジネス垢を落とす体験

ちなみに、さっきの戸惑いがどんなタイミングで変わってきたかというと、実は一人一人の顔と名前が分かってきた時なんですよね。
「あの人」ではなくて、例えば、「歌がうまいキシくん」とか「太鼓がめちゃんこ好きなエマ君」とか、「とにかくマイペースなアッくん」みたいな。
そうなった時に、分からないから怖いというところが、スタッフの方が本当におもしろがっているんですけれども、「この子はこんな個性があって、めっちゃおもしろいでしょう」と、本当の意味での一人一人の個性というか、タイプやこだわりをおもしろがるということが、本当の意味で分かったなと思います。

10分では語り切れないので、つらつら小田木所感を雑多にしゃべることになってしまいましたが、私は最後に、あまりにもビジネスベースで凝り固まっていたいろんな垢が少しここで落とさせてもらった気がするな、そんなふうに思いました。
まだまだ語り切れないですけれども、自分の気持ちのボーダーを超えていく体験ができました。
つぶやききれなかった所感は、またどこかで共有させていただこうと思います。

最後までお聴きいただきありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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